社内報コラム

はじめての社内報制作 第2回 社内報づくりに必要なスキル

はじめての社内報制作 第2回 社内報づくりに必要なスキル

社内報など、モノづくりに必要なスキルは、発想するスキル、集約するスキル、意欲を得るスキルの3つに分かれます。

 

<上司>社内報づくりは慣れてきたかね?

<山田>いや、まあ・・・。

<博士>だいぶ苦労しているようじゃな?

 

<山田>あ、博士!助けてください!!!。
ものすごぉぉぉぉおおおく苦労しています。

 

<博士>それで、今は何をしているんじゃ?

<山田>文章やデザインの本を手あたりしだい読んでいます。とりあえず社内報づくりのスキルを身につけなきゃと思って・・・

<博士>そうか。

<山田>ただ、こんな本を読んだだけで、社内報をちゃんと作れるようになるんですかね?

社内報制作に必要なスキルって?

 

<博士>ところで、社内報づくりにどんなスキルが必要だと考えているのかを聞かせてくれるかのぉ?

<山田>社内報づくりと言えばやっぱり、文章、デザイン、撮影・・・?あとは企画のスキルも必要だと思います。

<博士>ふむ。

<山田>あれ?まだ何かあるんですか?

<博士>まだまだある。例えば、社内報は校了日という締切があるんじゃが、その日までに社内報づくりに関する業務をすべて終えておかねばならんわな。

<山田>あ、進行管理ですね。

<博士>そうじゃ。もっというと、社内報の品質を高めるためには、校正や校閲といったスキルも必要じゃ。

ほかにも情報を整理したり加工したりするといった編集のスキルや、年間の計画やコンセプトを立てるスキル、読者アンケートの結果から課題を見つけ出す分析スキルなども必要じゃな。

<山田>は、博士・・・社内報を作るためには、そんなにたくさんのスキルが必要なんですか?

 

<博士>そうじゃ。しかもこれらは主に、社内報を作るためのスキルじゃ。

社内報は決して自分一人で作れるものじゃなく、上司の承認はもちろん、役員や社員、制作パートナーなど、たくさんの人を巻き込みながら作っていくモノなんで、それができるようになるスキルも欠かせないんじゃよ。

 

<山田>確かにそうですね。例えばコミュニケーションスキルやプレゼンテーションのスキル、問題を解決するスキルといった、一般的なビジネススキルも必要だということですよね?

<博士>その通りじゃ。

<山田>ただ、そんなにたくさんのスキルを一度に修得するのは無理ですよ・・・

<博士>そうじゃな。そこでじゃ。スキルを修得するための良い考え方を教えておこう。

<山田>そんなのがあるなら先に言ってください!

<博士>実はな、社内報づくりに必要なスキルは、

・発想するスキル

・集約するスキル

・意欲を得るスキル

の3つにまとめられるんじゃ。

<山田>

発想する、集約する、意欲を得る・・・???

 

<博士>

発想するスキルとは、人の意識や感情が動く原因や理由を見つける技のこと。

集約するスキルとは、発想したことを合理的、論理的に整理・整頓する技のこと。

そして最後の意欲を得るスキルとは、発想したことをカタチにしていくために、人の意欲を掻き立てて巻き込んでいく技のことじゃよ。

そして、まずは何よりも先に発想するスキルの修得に取り掛かることがキモじゃ。

 

<山田>わかりました!って、そもそも発想することってスキルなんですか??

発想ってどちらかというとスキルというより生まれ持ったセンスのような気がする・・・

<博士>社内報を作るセンスを生まれた時から持っているものなどおらんじゃろ。

<山田>確かにそうですね。

 

<博士>発想というのはセンスじゃなく、修得することができるスキルなんじゃ。

しかもそのスキルを修得する方法は意外と簡単なんじゃよ。

<山田>簡単なんですね!良かった。で、どうやるんですか?

<博士>自分の心や感情、気持ちが動かされる体験をたくさん得ることじゃよ。

<山田>勉強ではなく、体験ですか?

 

<博士>そうじゃ、体験じゃ。心や感情、気持ちを動かされる体験をたくさん得て、その度になぜ心や感情、気持ちが動かされたのかを探求すること。

これこそが発想するスキルを養うために欠かせないことなんじゃ。

<山田>確か、発行目的や編集方針のお話をされていたときにも同じようなことをおっしゃっていましたよね?

<博士>よく覚えておったのぉ。

 

<山田>本で勉強するんじゃないとわかると、やる気が湧いてきました!!で、具体的には何をすれば良いんですか?

 

<博士>まずはたくさんの雑誌やフリーペーパーに目を通すことじゃ。

 

<山田>雑誌やフリーペーパー?どんなジャンルが良いんですか?

 

<博士>全部じゃ。と言いたいところじゃが、そうも言ってられないので、まずは興味のないジャンルから試してみるのが良いんじゃないかのぉ?

そうした雑誌をペラペラと見ていくと、ふと目に留まるページがあったりするじゃろ?それこそが心や気持ちが動いた瞬間なんじゃ。

 

<山田>なるほど。そういった瞬間に出会ったときに、なぜ心や感情、気持ちが動いたのかを、そのページを見ながら考えて、答えを出していくということですね?

<博士>そうじゃ。そしてそれを何度も何度も繰り返し実践して、いろいろな答えを導き出すんじゃよ。

<山田>それはなんとなく面白そうですね。ただ、その答えが間違っているってこともありますよね?

<博士>そうじゃな。往々にしてそういったことはあるじゃろうな。

<山田>ダメじゃないですか?!

<博士>いやいや、よく考えてみなさい。答えと言っておったが、その答えとはつまり「仮説」なんじゃ。

<山田>仮説?

<博士>そうじゃ。たくさんの実体験を根拠とする仮説じゃよ。

 

<山田>なるほど。その仮説を実践してみて、その結果をしっかり検証して改善を加えていくことで、仮説を本当の答えにすることができるということですね?(つまりPDCA・・・)

 

<博士>その通りじゃ。

<山田>ただ、自分の体験をもとに出した仮説で、上司の承認を得たり、たくさんの人を巻き込んだりすることができるんでしょうか?

 

<博士>そこで残りの二つのスキルが必要になる。

<山田>集約するスキルと意欲を得るスキルですね?

<博士>それじゃ。こうすれば上手くいくといった仮説に説得力を持たせて、意味や可能性を共有するスキルが、集約するスキルと意欲を得るスキルなんじゃ。

 

<山田>つまり、こうすれば上手くいくという発想を、上司や社内報づくりに協力してくれる人に共感してもらえるように、考えや情報を整理・整頓するスキルが集約するスキルで、発想したことに意欲的になってもらったり、一緒にカタチにしたいと思ってもらえるようにするスキルが、意欲を得るスキルということですね?

 

<博士>わかっておるじゃないか?

 

<山田>それってつまりはロジカルシンキングや、コミュニケーションスキル、プレゼンテーションスキルということですね?

 

<博士>その通りじゃ。
そして、発想するスキルの修得に先に取り組む意味はそこにもあるんじゃ。

こうやれば上手くいきそうだという答え、つまりは仮説を、是が非にも実践したいという気持ちになるまで追求すると、その考えをどうやって説明したり提案したりすれば、上司や関係者が同じ気持ちになってくれるかと本気で悩むじゃろ?

 

<山田>はい。悩むと思います。

 

<博士>「必要は発明の母」という言葉があるが、そういった本気の悩みが、新たなスキルを獲得するための意欲となったり、あるいは最速で修得するためのエネルギーになるんじゃ。

 

<山田>なるほど!

つまり、自分がこうしたいという強い想いがあれば、その想いをカタチにするために必要なスキルを積極的に学ぼうという気持ちになったり、全部を学ぶのではなくって、本当に必要な知識やノウハウだけを選出して学べるようになるということですね?

 

<博士>その通りじゃ。

スキルを最速、最効率で学ぶには、それが欲しいという強い願望が必要なんじゃよ。その願望は、こうすれば上手くいくという発想と、それをカタチにしたいという欲求によって得られるものなんじゃよ。

 

<山田>「求めよ、さらば与えられん」ですね?!

俄然やる気が湧いてきました!

ところで、発想するスキルを身につければ、文章やデザインといった、モノを作るスキルも身につくんですか?

 

<博士>そういったモノづくりのスキルも、実はすべて発想するスキル、集約するスキル、意欲を得るスキルの3つの視点で取り組めば、最速で手に入れることができるんじゃ。

なので、次からは社内報づくりに必要なクリエイティブのスキルについて説明していこうかのぉ。

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