【コロナ時代の社内報】作り方は?考えるべきリスクとインタビュー・撮影時の注意点を解説
新型コロナウイルスへの対応で在宅勤務やリモートワークなど、新しい働き方の定着が進むなか、今後の社内報制作はどのように変化していくのでしょうか。今回の記事では、厚生労働省から公表された「新しい生活様式」の内容をもとに、with/アフターコロナの社内報制作でおさえておくべきポイントと対策についてお伝えします。
感染リスクと同時に考えておくべきリスク
厚生労働省が公表した新しい生活様式の実践例は、主に新型コロナウイルスへの感染リスクをおさえるために、感染しないように気をつけること、感染させないように気をつけること、3密の回避を基本に人との接触を8割減らすためのポイントを紹介しています。
現場を取材したり、デザイナーや印刷会社などの外部パートナーと連携したりと不特定多数の人と接触する社内広報制作は、この新しい生活様式で気を付けるべきポイントが多い仕事と言えます。ただ、そんな状況だからと、社内広報活動を縮小することは、新たなリスクを生むと考えています。
そのリスクとは「情報難民」を生み出すということ。
在宅勤務やリモートワーク、会議の自粛や会合の禁止などによって、社員同士のコミュニケーション機会が激減しているなかで、さらに社内広報活動を縮小してしまうと、さまざまな現場に情報難民が生まれる可能性が高まります。
こんな状況だからこそ普段以上に重要な「全社的な団結」や、「より強固な結束力」にブレーキをかけることのないよう、社内報の発行を続けていきましょう。
そこで、まず取り組むべきことは、社内報制作の「安全」と「安心」を確保することです。
社内報制作で検討するポイントは「インタビュー」と「撮影」のみ
社内報制作で特に安全・安心を検討すべき工程は、実際に人と接触する「インタビュー」と「撮影」です。
編集会議や企画、編集、デザイナーへの依頼や打ち合わせ、色校正や印刷製本のための印刷会社との打ち合わせは、Web会議などリモート化することが可能です。
インタビューや撮影での安全・安心の確保のためには3つの方法が考えられます。
- 取材や撮影をともなわない企画を立てる
- オンライン活用とデザインでカバーする
- インタビューや撮影の時間を最小化する
1.取材・撮影をしない
撮影が必要ない企画を立てることで接触を回避します。
・社員の皆さまからの寄稿で成り立つ企画
・取材や撮影もすべてリモート化することが可能な企画
たとえば
・全社員を対象とするアンケート企画
・巣ごもり生活での取り組みを紹介していただく企画
多くの社員の方々が在宅勤務やリモートワークをされている場合、現場での取材や撮影を行うことができないため、こうした企画を立てることは今後ますます重要となります。
2.オンラインとデザインでカバーする
とは言っても、やはり社内報は今後も、取材や撮影で得られるイキイキとした情報を取り扱いたいものです。ただ、実際にインタビューや撮影を行うということは、人との接触が生まれてしまいます。
そこで、考えられるのが次の方法です。
- インタビューはオンラインで行う
- 撮影をご本人に依頼する
- あらかじめラフデザインを作成する
- 大きな写真を使用しないデザインを検討する
インタビューはオンラインで行う
すでにWeb会議など、オンラインでの打ち合わせやコミュニケーションが一般化しつつある今、オンラインでのインタビューも、違和感や抵抗を感じることなく、お受けいただける環境が整いつつあると考えられます。
撮影を依頼するポイント ラフデザイン
撮影をご本人に依頼する場合は、撮影していただく写真のイメージを具体的に伝える必要があります。
そのためには、あらかじめラフデザインを作成することをおすすめします。
ご担当者が自ら撮影した写真やフリー画像など、仮の写真を用いて作成し、ラフデザインをもとに、写真の明るさや解像度、画角、表情やポーズのポイントなど、撮影の際の注意点を具体的に示して依頼すると、求めているイメージに近い写真を撮影していただけるようになります。
なお、解像度や画質を気にすることなく撮影していただくために、あまり大きな面積の写真使用を避けたデザインを考慮しておくことが必要です。
3.取材の時間を短くする
最後に、感染リスクを抑えながら取材を取り入れる方法です。
ポイントは、できる限り対面する時間を減らすための事前準備です。
- 事前に質問シートへの記入依頼とヒアリングを行う
- 事前に撮影場所と写真のポーズ、表情を決めておく
- インタビューシーンの撮影はインタビュー後に行う
インタビューは事前に質問シートへの記入をお願いし、その後、電話やオンラインでヒアリングしておきます。こうすることで、インタビューが短時間で終わる状態にすることができます。
撮影についても場所やポーズ、表情を決めておき、事前に撮影する場所で予めシミュレーションしておきましょう。
インタビューと撮影を同時に行う「インタビューシーン」の撮影は、通常とは異なりインタビュー後に行います。
インタビュー中はやはりマスクを着用した状態で行うことが望ましいため、あらかじめ撮影する時間を設定しておきます。取材対象の方にマスクを外していただき、カメラマンは十分な距離をとって撮影します。インタビュー中のようなポーズや表情は、編集者が雑談をすることで引き出しましょう。
ソーシャルディスタンスや除菌、マスク着用などの感染対策をとることはもちろんですが、リスクを最小限に抑えるためには、インタビューや撮影の時間を短くすることが大切です。
関連記事:【withコロナ時代の社内報】これからの取材・撮影の実践ポイント
まとめ
新型コロナウイルスの感染拡大以降、これまでと同じ方法で社内報を制作することが難しくなったと感じているご担当者はたくさんいらっしゃいます。と同時に、今だからこそ社内広報や社内コミュニケーションの活性化が重要だと考えておられるご担当者もたくさんいらっしゃいます。今回は、社内報の制作を「安全・安心」のもとで「積極的」に行うための方法をお伝えしました。今だからこそ、今まで以上に社内広報活動にもっと積極的に取り組みたいと考えているご担当者の皆さまのお役に立てるよう、皆さまのお悩みやお困りごとの解決に活かせる情報やノウハウなどを、引き続きお伝えしてまいります。ぜひご期待ください!
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