社内報担当者必見! 『社内報コンペ』の準備と開き方(準備編)
社内報の内容や運用方法を抜本的に見直す際や、社内報制作に関する問題など課題の解決が進まない場合、新たなアイデアの提供や、解決策を提案することが可能と見込まれる複数の会社に相談した上で、社内報コンペを開催することが効果的です。
この記事では、社内報のコンペを開くための準備と開き方について2回に分けてお伝えします。まずは「準備編」からご覧ください。
コンペ開催に向けてしっかり計画を立てよう
社内報コンペを開催する企業側にとっても、提案する制作会社側にとっても、多大な負担が生じるため、しっかりとした計画を立てた上で実施することをおすすめします。
計画で決めることは主に、
1.コンペの目的を明確にする
2.期待することを明確にする
3.参加ルールや選定基準を設定する
4.審査員の選定理由を明確にする
5.制作会社を選定して提案を依頼する
6.提案依頼書(オリエンテーションシート/RFP)を作成する
です。これらについて詳しくお伝えします。
1.コンペの目的を明確にする
コンペを開催するにあたり最も重要なことは、コンペを開催する目的を明確にすること。
主な目的としては、発行目的や編集方針を踏まえた新しいアイデアの発掘、企画やデザインの質の向上、冊子版とWeb版の効果的な運用、制作業務の負荷軽減などがあげられます。
目的を明確にすることに加えて、現状の問題や課題を具体化することで、より質の良い提案を受けられる可能性が高まります。
2.期待することを明確にする
コンペの目的のほかにも、社内報の担当部門や担当者として期待することを明確にすることで、より望ましい提案を受けることができるようになります。
例えば、現在の社内報の内容や見せ方について、専門家としての意見が欲しいといったことや、他社の社内報で行った効果的な企画や、業務の効率性を高めるための取り組みをもとにした提案をして欲しいといったことなどを具体的に示すことをおすすめします。
3.参加ルールや選定基準を設定する
新たなパートナーを公正かつ適切に選定するためには、参加ルールや選定基準を明確にすることが欠かせません。
主なルールや基準には下記のような事があげれます、
・オリエンテーション後の問い合わせの内容や方法
・提案してもらいたいツールの種類
・提案書の仕様やプレゼンテーションの方法・時間
・パートナーを選定する際に見るポイントや基準
・その他の約束事(提案者と担当者が同じ人物であることなど)
4.審査員の選定理由を明確にする
審査員の選定理由を明確にすることは、コンペ参加者に対してはもちろんですが、社内に対しても公正さと信頼性を高める上で欠かせません。
加えて、選定理由を明確にするための検討にも意味があります。
審査は主に、担当部門や担当者など、少数で吟味して決定する方法と、編集委員会など社内報に関わる多くの人に加わっていただき、合議的に決める方法があり、社長や会長などの経営層や、役員クラスなどが判断する方法もあります。
いずれの場合もメリット・デメリットがあり、一概にどれが最善なのかを示すことは難しいのですが、抜本的に刷新したい場合は少数が望ましいので、審査員は担当部門内にするといった考え方や、関係者にも自分ごととして考えて欲しいので、編集委員会全員で決めるといったような考え方で、審査員の選定理由を決めます。
5.制作会社を選定して提案を依頼する
社内報の制作を支援している会社をインターネットで検索すると、社内報や社内広報のツール制作を専門的に支援している会社のほか、印刷会社や広告制作会社、デザイン会社、Web制作会社などがヒットします。
一般的には、そのなかから社内報の制作支援の実績や取り組み方などに関する情報を見て、しっかりとしたサポートが受けられそうだと思う会社を選定し、コンペの説明会(オリエンテーション)を行う前に説明を受ける機会を得て、最終的にどの会社から提案を受けるかを決定します。
6.提案依頼書(オリエンテーションシート/RFP)を作成する
提案を依頼する制作会社に、提案内容や方法を詳細に伝えるための書類を作成します。
提案を依頼するためには、以下の情報を提案依頼書に記すとともに、必要なものを用意します。
コンペに関する情報や要件
・コンペの背景と目的
・提案の範囲(制作ツールの種類)
・提案の内容(企画・デザイン・体制・実績)
・発行回数や更新頻度
・年間の予算
・提案書の提出形式と締め切り
・プレゼンテーションの期日と時間
・審査の基準と方法、審査員、審査の流れ
・質疑応答の期間と方法
・審査結果の連絡期日と方法
・その他、提案で期待すること
社内報に関する情報
・発行目的・編集方針・制作コンセプト
・発行・更新頻度とタイミング
・自社の編集体制と制作スケジュール
・社内報の制作で大切にしているポイント
その他、予め用意しておくもの
・冊子版のバックナンバー
・Web版の一時的な閲覧権限(ID・PASSWORD)
以上がコンペを開くための準備の内容と方法となります。
次回「実践編」では、社内報コンペの開き方と参加して頂く制作会社の選定方法についてお伝えします。
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