社内報コラム

社内報の企画を充実させるための省庁の情報活用術

社内報の企画を充実させるための省庁の情報活用術

社内報づくりにおいて、各省庁が発信している情報やツールが非常に有効だということをご存知でしょうか?

今回は、社内報づくりにとって各省庁の情報が、なぜ有効なのかといったことや、省庁の情報を社内報に活用する方法やそのメリット、具体的なアイデアを紹介し、社内報をより充実させ、社内報の価値を高めるためのヒントをお届けします。

社内報の価値向上に役立つ省庁の情報

各省庁が発信する情報は、最新の政策や社会課題に対応しており、企業の取り組みと密接に関連することがたくさんあります。

社内報を通じて、会社の現状や目指す姿を伝える際には、こうした情報を企画に取り入れることで、社会の動きやトレンドを背景にした会社方針の意義や必要性のより深い理解を得ることに役立ちます。

さらに、これらの情報をもとに、社会に貢献するために挑戦する会社の姿を示すことで、社員の経営への参画意識や誇りを高めることができ、結果として従業員エンゲージメントの向上にもつながると考えられます。

各省庁の情報を社内報に活かすポイント

省庁から発信されている情報は主に、最新の政策や社会的課題への政府の方針とともに、それぞれの省庁の役割に基づく方針や、なぜそのような方針を掲げているのかといったこと、どのような対策を立てているのかといったことが示されています。

そして、それらの情報に紐づける形で、国が民間企業などに期待することや、そのための支援の情報とともに、関連する取り組み事例として、さまざまな企業の取り組みなどが伝えられています。

さらに、省庁が発信する情報はそれだけではなく、企画のアイデアや見せ方の方法についても学ぶ点がたくさんあります。

社内報に役立つ省庁の情報や記事の活用例

省庁の情報や情報を発信しているWebサイトは、

  1. 会社の取り組みに横串を通すアイデアのネタ帳にする
  2. 魅力的で伝わりやすい記事にするためのテクニックを学ぶ
  3. 社会の最新トレンドを取り入れる企画のブレスト相手にする

などに活かせます。

1.会社の取り組みに横串を通すアイデアのネタ帳にする

省庁が発信する政策や取り組みは、会社の戦略や方針とリンクすることが多くあります。例えば、環境省が発信する気候変動対策に関する情報は、会社のサステナビリティ戦略と重なり合う部分が多く、記事を通じて従業員に会社の方向性を伝えることができます。

2.魅力的で伝わりやすい記事にするためのテクニックを学ぶ

各省庁のサイトに設置されている情報コラムは、難しい情報をわかりやすく、かつ興味深く伝えるテクニックが凝縮されています。これらのテクニックは社内報の記事の構成や伝え方を考える上で、学ぶべき点がたくさん宿っています。また、それらとご自身が作成された記事を比較して見ることにより、見やすく、わかりやすく伝えるための改善点を効果的に見つけ出すことが可能です。

3.社会の最新トレンドを取り入れる企画のブレスト相手にする

省庁の情報には日本や世界の未来像や、その未来を見据えた課題など、社会の最新トレンドを知る切り口が溢れています。それらを見渡したり触れたりしていると、自社と関連するテーマを見つけることができたり、特集のテーマや社会の最新トレンドを反映させた企画のヒントが見つかったりします。

そして、そうやって見つけ出したネタは、社員や会社の役に立つことはもちろん、社員の関心を引きつけやすい企画のアイデアにつながります。

各省庁の情報の社内報に活かせるテーマやネタと活用アイデア

ここからは、社内報の企画や記事づくりに活かせる各省庁の情報とその具体例を紹介します。

経済産業省

経済産業省は企業経営との関わりが最も強い省庁の一つです。特にカーボンニュートラルやDXといったテーマで企画を考える際のアイデアづくりやネタ探し、各種データの活用といった点で非常に役に立ちます。

<テーマ・ネタ>

  • グリーン成長戦略
  • デジタル化
  • エネルギー政策 など

<活用アイデア>

  • さまざまな社会課題への挑戦を伝える企画への活用
  • 会社の方針や戦略を伝える社会的なテーマの抽出への活用
厚生労働省

従業員の健康や働き方に関連する情報を多く発信している厚生労働省の情報は、従業員エンゲージメントの向上をねらいとする企画づくりなどに有効なネタや、企画のタネを見つけることができます。

<テーマ・ネタ>

  • ウェルビーイング
  • 働き方改革
  • 健康経営 など

<テーマ・ネタ>

  • 健康経営への社会の動きと自社の現在地を見せる企画への活用
  • 働き方や健康に関するテーマに対する新鮮な視点の提供に活用
環境省

環境省の情報は、カーボンニュートラルへの取り組みをはじめ、社内のサステナビリティ活動を紹介する記事づくりのヒントやネタになります。

<テーマ・ネタ>

  • 気候変動
  • サステナビリティ
  • ゼロエミッション など

<活用アイデア>

  • ゼロエミッションの未来へ向けた企業の取り組みの共有への活用
  • 環境保全に積極的な企業が成長する理由を紐解く企画の切り口探しへの活用
国土交通省

国土交通省の発信するインフラやスマートシティ、国土レジリエンスに関する情報は、未来の都市計画やインフラ整備、防災をテーマにした記事づくりに役立ちます。

<テーマ・ネタ>

  • インフラ整備
  • スマートシティ
  • 国土レジリエンス など

<活用アイデア>

  • 近未来の社会や暮らしと自社の事業との関連を示す企画への活用
  • 安全で安心なレジリエンス社会の実現への取り組みを伝える企画に活用
総務省

<テーマ・ネタ>

総務省のデジタル技術や地域活性化に関する情報は、地方創生やデジタル化をテーマにした記事づくりに活かせます。

  • デジタル化
  • 地域活性化
  • 通信・ネットワーク など

<活用アイデア>

  • デジタル技術の動向や発展、社会実装の方向性の理解や学びへの活用
  • 地域の活性化に関するさまざまな取り組みや全体像の把握への活用
文部科学省

文部科学省の情報は、リスキリングや生涯学習の重要性の高まりを背景とする、社員のスキルアップをテーマにした社内報の企画や記事作成に活かせる情報や切り口探しに有効です。

<テーマ・ネタ>

  • リスキリング
  • 生涯学習など

<活用アイデア>

  • リスキリングに関する企画のテーマやネタの発掘などへの活用
  • 人財育成に関する最新の動向や産学連携に関する情報収集への活用
特許庁

特許庁の情報は、知財をテーマにする企画やイノベーションをテーマにした記事づくりに活かせます。

<テーマ・ネタ>

  • 知的財産権
  • イノベーション
  • 企業の競争力 など

<活用アイデア>

  • 知的財産戦略による競争力向上への記事の構成や見せ方への活用
  • 各事業のイノベーションの実績を伝える企画の項目決めへの活用
内閣府

内閣府はさまざまな省庁が扱うテーマを横断的にまたぐ、さまざまな情報を発信しているため、他の省庁の情報を俯瞰的に見たり、内閣府が取り扱う情報から社会的なテーマを汲み取って、他の省庁の情報を見るといった活かし方が有効です。

<テーマ・ネタ>

  • 地方創生
  • グローバルの動向
  • SDGs など

<活用アイデア>

  • 地方創生に関する企画の背景や課題、現状のネタやデータ探しへの活用
  • SDGsの進捗や進展、現在の課題などを扱う際のデータ等での活用
経団連

<テーマ・ネタ>

産業の動向、未来の働き方、サステナブル経営

省庁とは異なりますが、経団連が発信する情報も社内報に活かせる情報に溢れています。

また、経団連は政府や各省庁の方針と連携しているとともに、それらに対する横串的な視点や、包括的に捉えた上で、企業経営における課題などを示していることが多く、未来の働き方やサステナビリティ経営など、企業が社会から求められている幅広いテーマを知ることに役立ちます。

<活用アイデア>

  • 産業界が目指す持続可能な社会の姿の理解や学びへの活用
  • 未来戦略を語る際の経済界の方針や社会の動向の把握に活用

まとめ

省庁や経団連の情報を活用すると、これまでにない視点や切り口で記事を作ることができるため、社内報の企画に幅と深みを持たせることが可能です。

特に、社会のトレンドを取り入れることで、社内報をより魅力的で読み応えのあるものにすることができます。

また、社内報の企画や記事づくりに役立てることだけではなく、それぞれの情報発信の方法から学ぶことが多かったりします。

さらに、これらの情報源に定期的に触れながら、常に最新の情報を取り入れる姿勢を持ち続けることは、従業員にとって興味深く、価値ある情報を提供することや、社内報の成長を図る上で、極めて重要であり、そういった草の根的な取り組みが、社内報の存在価値を高めることにつながると考えられます。

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