社内報制作にも使えるの? ChatGPTを活用したマーケティング戦略術
マーケティング術は日々進化を遂げており、昨今ではAIツールを用いた業務効率化が注目されています。マーケターや企画担当者にとっては、進化するAIツールといかに共存するかが課題といえるのではないでしょうか。
本記事では、企画担当者から広報、社内報担当者向けに、AIツールの代表「ChatGPT」を市場調査や企画立案へ活用する方法を解説します。記事を読み終える頃には、リサーチや企画考案、情報分析における業務効率化が実現できます。AIツールの可能性を知り、あらゆるコンテンツ作成の業務効率を改善しましょう。
ChatGPTはマーケティング業務に活用可能!活用事例4選
インターネット上で利用できる「ChatGPT」は、リサーチから企画立案、セールスコピーや記事の作成まで瞬時に行うことができます。具体的な活用事例を以下で確認しましょう。
1. 競合・市場調査の効率化
ChatGPTを用いると、商品やサービスの市場状況や競合情報を調査することができます。 顧客のレビューやSNSの声など大量のデータを収集できるため、リサーチを行う手間を大幅に省くことが可能です。
競合調査や分析を行う場合のプロンプトは以下のとおりです。
- 例
あなたは○○です。(テーマ)を新たに立ち上げるため、競合調査を行います。国内を代表する(企業、業界など)を○○社以上表形式でまとめてください。
# 出力形式
– 表形式
– 1列目はNo、2列目に企業名、3列目に概要、4列目にサイトURL
応用することで、企業のSWOT分析もできます。「○○をフレームワーク「SWOT分析」に基づいて考察してください。」と質問し、条件と出力形式を指定しましょう。「強み」「弱み」など表形式で返答されるため、まとめ要らずで分析を終えることができます。
2. 新規事業・企画の提案
ChatGPTは文章の作成にとどまらず、新規事業や企画の提案も行えます。特定の顧客向けのセミナー計画からサービスの改善点考案まで、幅広く対応可能です。施策に煮詰まった際には、アイディアのたたき台として有効的といえます。
たとえば「私たちは○○です。オズボーンのチェックリストを使って、新規事業のアイデアを10個提案してください。」と質問し、詳細条件を指定することで、的確な提案の出力が可能です。
3. 商品説明文やキャッチコピーの生成
ChatGPTは文章作成を得意としているため、商品の説明文や魅力的なキャッチコピーを生成することが可能です。読み手の心を掴む文章は、顧客の獲得や売上アップを目指すためには欠かせません。以下のようにターゲット、商品の特徴、条件を指定することで、アイディアを生成することが可能です。
- 例
#命令書
あなたは企業の広報担当者です。
下記の#制約条件に従い、○○を作成してください。必ず#出力形式に従って出力してください。
#制約条件(字数や強調する点など)
#商品情報
#出力形式
キャッチコピー
500字程度の本文
上記のプロンプトで、人力では思いつかなかった高品質な文章を生成することができます。
4. WEB記事の作成
ChatGPTには、WEB記事の作成を任せることができます。記事のタイトルから構成案の生成ができるうえに、記事本文の自動生成も可能です。 短時間で大量のWEBコンテンツを作成することができるため、記事作成作業の効率化が叶います。
たとえば「○○をテーマにした記事を作成するための構成案もしくは見出しを生成してください。」と質問することで、テーマに関する記事の構成案を出力することが可能です。
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■社内報制作にも使えるの? ChatGPTを活用した情報収集術
ChatGPTをマーケティングに活用する際の注意点3選
ChatGPTは非常に便利なツールですが、すべてのマーケティング業務を一任できるわけではありません。マーケティング業務の効率化に活用する際には、以下の点を考慮する必要があります。
1. 数値を用いるデータ分析には向いていない
ChatGPTは情報収集や文章作成を得意とする一方で、数字を用いるデータ分析を苦手としています。2023年7月時点で数値分析を行う場合は、事前に統計モデルを用意してChatGPTに読み込ませる必要があります。統計的なデータ分析を効率的に行いたい場合は、代替AIツールの利用を検討しましょう。
2. オリジナリティに欠ける可能性がある
ChatGPTは一定の品質を保った文章を生成できる反面、柔軟性に欠ける特徴があります。仕組み上、既存のデータから情報を収集して文章を生成しているため、オリジナリティのある文章を生成することには向いていません。他社と差別化するためのコンテンツを作りたい場合は、人力での修正が必須といえます。
3. 完璧なSEO対策はできない
2023年時点のChatGPTに、サイトの上位表示を狙う「SEO対策」を任せることは不可能です。検索結果の上位表示は、Googleが定めたガイドラインに沿って決まります。記事のオリジナリティがない場合や、スパムや不正行為に値する内容が含まれてる場合は、Googleから低評価を受けてしまい上位表示ができません。
ChatGPTでSEO記事を作成するには、Googleのガイドラインを考慮した編集作業が必須といえます。
ChatGPTでSEO対策を行う場合は『AIPRM for ChatGPT』がおすすめ!
ChatGPTでSEO対策を行いたい場合は、Google Chromeの拡張機能『AIPRM for ChatGPT』がおすすめです。ChatGPTに有効的な「プロンプトのテンプレート」が多数公開されており、目的に応じて選択するだけで的確な質問ができます。
ライティングからSEO対策に関連するプロンプトも用意されているため、質問の仕方に自信がない方でも精度の高い回答を生成することが可能です。
用途別!おすすめAI型マーケティング効率化ツール4選
ChatGPTは情報漏えいの観点から企業情報の学習はできないため、すべてのマーケティング業務を任せることはできません。統計解析や高度なWEBコンテンツ作成などを目的とする場合は、AI搭載型のマーケティングツールを導入しましょう。以下で用途別のおすすめAI型マーケティングツールを紹介します。
1. BtoBマーケティングに強い『ferret One』
株式会社ベーシックが提供する『ferret One』は、BtoBマーケティングに特化したAI搭載ツールです。ChatGPTと連携しており、記事コンテンツのテーマや構成を自動で提案してもらえます。1,000社以上のマーケティング活動を支援した実績から、確実な成果を出すために効果的なプロンプトも搭載されています。
BtoBマーケティングやChatGPTのプロンプトに精通していなくても、簡単に使いこなすことができます。
2. 効果的な広告文の作成が得意な『CRAIS for Text』
株式会社オプトが開発した『CRAIS for Text』は、広告テキストの作成に特化したツールです。業界や企業名からターゲット、キーワードなどの情報をChatGPT用のプロンプトに組み込み、広告テキストを生成します。AIツールの活用にとどまらず、業界知識を持つマーケターやクリエイターに広告の修正や入稿作業まで一任することが可能です。
3. アクセス解析をサポートする『AIアナリスト』
『AIアナリスト』は株式会社WACULが提供するアクセス解析ツールです。GoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソールとの連携機能が搭載されており、さまざまな分析レポートが自動で作成できます。日々の集計はもちろんのこと、コンテンツのアクセス数を改善するための施策も自動で提案してくれます。
解析に関する専門スキルを必要としないため、人件費やデータ分析に関する作業コストを削減したい場合におすすめのツールです。
4. SNSマーケティングに特化した『Social Insight』
株式会社ユーザーローカルが提供する『Social Insight』は、SNS運用に特化した分析ツールです。InstagramやTwitterなど主要SNSに対応しており、口コミ調査から自社と競合他社の比較・分析まで簡単に行うことができます。自社キャンペーンに関する業務の自動化や投稿予約機能など、SNS運用を効率化するための機能も搭載されています。
SNSマーケティングの方針に悩んでいる場合や、SNS運用にかかる作業負担を改善したい場合に最適なツールです。
ChatGPTに企画立案を任せてみよう!社内報への活用術
社内報や社内広報担当者にとっては、魅力的な企画の立案に時間をかけてしまうことが悩みの種になりがちです。多くの時間を費やす企画立案の際には、ChatGPTを有効活用しましょう。
たとえば、社内報のコンセプトを明記したうえで「企画を提案してください」と指示すると、条件に応じた企画案が出力できます。多彩な引き出しによって、社員が「読みたい」と感じる魅力的な制作物ができるほか、他のマーケティングツールと組み合わせることでさらなる企画の改善を行うこともできます。
企画段階のアイディア出しをサポートしてもらうことで、作業時間の大幅な短縮化が叶えられるでしょう。
まとめ
マーケティングに関する業務はリサーチや分析から企画考案など多岐にわたりますが、現時点でAIツールにすべてを任せることは不可能といえます。高度なSEO対策やマーケティングの効率化を実現したい場合は、専門のマーケティングツールを導入しましょう。
ChatGPTをはじめとするチャットボットは、必要な情報の収集やアイディア出しのサポートなど、マーケティング業務のサポート役として大活躍するツールです。品質の高いコンテンツの制作に、ぜひ活用してみてください。
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