社内報コラム

リモート時代に必須!社内の情報共有を促進 する意外な起爆剤とは

リモート時代に必須!社内の情報共有を促進 する意外な起爆剤とは

昨今のリモートワーク化により、些細な連絡にも時間を要するようになり 、社内の情報共有に影響を与えています。情報伝達の停滞は、業務の非効率化にとどまらず、社員間の信頼関係を損ねたり、取引先とのトラブルにつながったりします。

今回は情報共有の失敗からどのような弊害が生まれるのか、実際の事例に触れつつ、情報共有を活性化させる方法について考えていきます。

社内の情報共有が重要な訳とは?

報告・連絡・相談の略称 「ホウレンソウ」は、新入社員研修の現場で30年以上前から使われてきたビジネス用語です。
その意味するところは、社内・部署内の業務を効率化し、チームとして問題解決を早めるための情報共有の大切さを、新人向けに覚えやすく説いたものです。

しかし、ここ数年の業務のリモート化に伴い、この情報共有が疎かになる事態が増えています。
オフィスに出社すれば、社員同士同じ空間で業務を行い、直接言葉を交わします。
会社の雰囲気や日々の作業の様子を体感できるので、リモートより簡単に情報共有できます。
しかし、対面で話せないリモートワークは、電子メールなどで逐一連絡しなければ情報にズレが生じます。

会社の商品などの情報が社内で共有されていなければ、品質や特性、安全な使用法などの重大情報が消費者に周知されず、企業の社会的信用の失墜を招くおそれもあるでしょう。
業務のミスを放置して大損失を生んでしまったり、取引先とトラブルを起こしたことを情報共有せずにいると、契約解除など甚大な損害につながる恐れもあります。

ビジネスの失敗の多くは情報共有の不徹底が原因ともいえます。情報共有のスピードの差がビジネスの勝敗を分けます。
情報共有は企業運営の要ともいえるかもしれません。

共有すべき情報ベスト5

情報共有の重要性は議論するまでもありませんが、どのような情報でも共有すればよいわけではありません。
行き過ぎた情報共有は、個人情報保護やプライバシーなどのコンプライアンスの面からも許容されません。
重要度の低い情報まで 事細かに報告していては、貴重な情報が埋もれてしまい、業務の効率が下がってしまいます。

それでは、共有が必要な情報とはどのようなものでしょうか。
代表的な事例を挙げてみます。

①ミスやトラブル

良い知らせより、悪い知らせを優先して共有するのが仕事の鉄則です。
特に、自分のミスが原因で先方に迷惑をかけた場合、素早い謝罪が必要です。

仕事上のミスを共有しないと、関係各所への謝罪が遅れるのはもちろん、そのミスの穴埋めにも影響します。
最初は小さなひとつのミスだったものが、ドミノ倒しのように周囲を巻き込む大ごととなりかねません。
ミスは正しく報告すべきであることはいうまでもありませんが、社員が自分のミスを報告しやすい環境づくりも、情報共有を促進する手法のひとつです。

②社員のスケジュール

社員同士がお互いの業務を把握しておかないと、業務上必要な連帯感が損なわれます。
たしかに適材適所や分業はチームワーク作業に効率的です。

しかし、業務の進捗状況や大まかな作業内容を共有せずに分業を行っていては、社内のみならず、取引先との関係性にも歪みをもたらします。

例えば、電話の取次にしてもスケジュールの共有がなされていないと、取次ぐ相手を探すあいだ電話口の客を待たせることになります。
また、新たな業務を割り振るとき、わざわざ一人ひとりにスケジュールを聞く手間が発生することは非効率です。
業務効率化のためにも社員の業務スケジュールについては互いに情報共有しておきましょう。

③顧客情報

顧客情報が共有されていなければ、担当者が不在のときなど、会社として一貫性のない顧客対応につながり、取引先の不信を招きます。

他にも、一度した説明を顧客に再度してしまったり、担当者と顧客で刷り合わせた内容と矛盾したりということが起きれば、不誠実な態度ととられかねません。

顧客情報を共有することは、新規の顧客を開拓するときにも、貴重なデータとして用いることや新入社員の教材としても役立ちます。

ただし、一部の社員にのみ共有されている個人情報などは、慎重に扱う必要があるので共有の是非を検討しましょう。

④業務の進捗状況

業務の割り振りに際して、逐一 部署の進捗状況を聞いて回るのは非効率です。
特に、社員数が多い会社の場合は、すべての社員から進捗状況を集めるのは難しいでしょう。
口頭や文章ではなく、数値やグラフなど客観的な表現を用いて共有することが重要です。

⑤対応接客マニュアル

社内における情報共有は、顧客や取引先に一貫性のある商品やサービスを提供するために欠かせません。
商品に一貫性がないということは、商品の品質にバラツキがあることになり、消費者の不信感を招きます。

一貫性のあるサービスや商品を提供するには、対応マニュアルを作成するのも有効な方法です。
社外に送信するメールの文体や敬称を統一したりするのもその一環といえます。
また対応マニュアルは社員教育の教材として利用することもできます。

専属スタッフがそれぞれの顧客につくシステムの場合は、その顧客情報を他のスタッフに周知しておかないと、専属スタッフが欠席した際、他の社員が柔軟に対応出来ません。そのため顧客の性格なども情報共有しておきましょう。

社内の情報共有がなされないと、取引先などから「社員によって対応に差がある」「社員教育を徹底していない会社だ」と思われ、不信感を生む原因になってしまいます。
社内共有が疎かになると、必要がない作業や、重複する業務が増え非効率です。
情報共有には社内の共有だけではなく、自身の状態を報告する意味も含まれています。

社内情報が円滑に共有されない 場合の弊害

社内情報が円滑に共有されないと、どのような事態が発生するのでしょうか。
実際に起きた例を紹介します。

マーケティングのミス

市場に新規商品を投入するときや、ロングセラー商品が今後も市場で生き残れるかを知りたいときは、客層調査や市場調査を実施し、そのデータをもとに、広報活動を実施します。

その際、データに基づいた情報が正しく共有されないと商品開発や広報活動も失敗に終わるリスクが高まり、取引先の企業からの信用も失われ、会社の市場価値にも傷がつきます。
これが情報共有を軽視した際に発生しうるケースの一例です。

社員間の信頼性低下

情報共有が乏しいと社員間の信頼性低下につながります。
情報共有がうまくいかないのは、普段から社員間のコミュニケーションが少ないことも原因のひとつです。
社員間の信頼性を維持するために社員の情報共有に努めましょう。

予算バランスの悪化

予算は部署ごとの割り振りが多いですが、情報共有が不足すると、社員が経費支出額を把握できずに、計画的な支出が困難となることもあります。
もちろん、高額な予算 を支出する場合、決裁権者が稟議を確認することもあるでしょうが、社員それぞれが大まかに必要予算額を把握しておく必要があります。
そうしなければ、重要な支出時に予算不足を招いてしまうかもしれません。

円滑な社内情報が実現した際のメリットとは

前項では情報共有を疎かにした場合に起こり得るリスクや弊害について述べました。
それでは、社内情報の共有を促進するとどんなビジネス上のメリットが生まれるのでしょうか。主なものを挙げていきます。

コミュニケーションの活発化

「社内情報が円滑に共有されない場合の弊害」の項目で述べたように、情報の共有不足は、コミュニケーション不足に起因しています。
情報共有が適切に行われるようになれば、コミュケーションもおのずと活発になります。
コミュニケーションで生まれる信頼関係は、社員が会社への帰属意識を深めることを促し、在職者の離職防止にもつながります。

属人化の予防 につながる

属人化とは、特定の業務を一人の社員が専門で担当することで、他の社員で代替が効かなくなってしまう現象を指します。
特定業務のエキスパートがいることを意味する一方、 当該社員が欠席した場合に業務が滞ってしまったり 、当該社員の負担が大きくなったりする など弊害も少なくありません。

普段から情報共有を密にしていればノウハウ も同時に共有できるため、個々の社員が分業で作業していても属人化を防ぐことができます。
さらに、ノウハウを新人にも共有することで社員教育にも役立ちます。

業務効率の改善に影響

社内の情報共有によって、重複していた作業や無駄な業務を透明化することができます。
本当に必要な作業だけを抽出することができれば、業務効率も上がります。
また、社員同士が互いの状況を把握しておけば、自分では見落としがちな客観的な情報を得ることにつながります。

社内の情報共有に効果的な手法は【社内報】

リモートワークの進展による出社率の低下は、情報共有のみならず会社の連帯感の喪失につながりかねません。
そこで今、社内の情報共有や連帯感を促進するための意外な施策のひとつに社内報が挙げられます。

社内報がもたらす効果とは

社内報は会社の文化や部署を紹介する機関誌です。そのため、福利厚生のような見方をされることもあります。
出社しないために社員同士が直接顔を合わせることが減ったこの時代、社内報をうまく使うことで社員の帰属意識を維持できると期待されます。
情報共有と聞くと、細やかなタスクを想像する方もいらっしゃるかもしれませんが、会社の方向性や経営方針などの情報共有も含まれます。

社内報を活用した企業の事例紹介

社内報には定番の活用方法から、驚きの使用方法までさまざまなものがあります 。
いくつか挙げてみます。

社員表彰のコラムを設ける

普段の人事評価以外にも社員の士気を高めるユニークな表彰を企画し、それを社内報のコラムで紹介している企業があります。
たとえば、1カ月の歩数を集計して最も歩数が多い社員に景品を贈呈する、といった取り組みも行われています。
また地域の取り組みなど業務からは一歩引いた表彰を充実させると、社員間のコミュニケーションのきっかけが生まれるかもしれません。

部署紹介

規模の大きな会社では、他部署との関わりが薄いことも珍しくありません。
そのようなときに、社内報という媒体を通じて部署を紹介することで、自社の全体像を社員に知ってもらい、経営の方向性を伝えるのも重要な情報共有のひとつです。

社外向けの宣伝

社内報は自社の社員を対象としたメディアではありますが、社外に会社の情報を知ってもらえるようにあえて社外への公開用 の社内報を作成している企業もあります。
社員にとっても、会社のオープンな姿勢は安心感につながり、大きな話題であれば顧客獲得の一助にもなることでしょう。

なお、社外向け社内報のイベントとしては、経団連主催で優れた社内報を表彰するイベント『経団連推薦社内報審査』行われています。

社員インタビュー

最近の社内報でよくみられる企画が社員インタビューです。
目立った活躍をした社員や、逆に会社内では知られていない役職の社員を紹介することで、社内交流の活発化や士気の向上を促します。

新しい情報共有の手段『社内報』

社内の情報共有は、社員間の信頼関係構築や、顧客との良好な関係、業務の効率化などに欠かせない、会社運営の基本です。
リモートワークが主流になりつつある現代、情報共有を促進するために社内報の活用は効果的です。
社員の連帯感や帰属意識強化につなげたいとお考えのご担当者様 は、社内報の導入を検討してみてはいかがでしょうか?

社内報に関するご相談、問い合わせはこちらから

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