社内コミュニケーションはなぜ必要?活性化を促すアイデアも紹介
コロナ禍をきっかけにリモートワークが普及した現在。
社員同士が直接顔を合わせる機会が減ったことから、社内報やバーチャルオフィスツールを利用して、社内コミュニケーションを高めようと、多くの企業が検討に乗り出しています。
今後求められる「ニューノーマルな働き方」において、これらのツールはどのような効果を発揮するのでしょうか。
本記事では、これらの関連動向として、社内報の活用メリットやバーチャルオフィスツールの導入メリットなどについて紹介します。
社内コミュニケーションを活性化させるメリット
社内コミュニケーションを活性化させるメリットとしては以下の4つが挙げられます。
【社内コミュニケーションを活性化させるメリット】
- 社員の生産性向上
- 離職防止効果
- 情報共有の活性化
- チーム内の成果向上で連携強化
4つのメリットについて、それぞれ見ていきましょう。
社員の生産性向上
社内におけるコミュニケーションが活発であれば、社員同士の意思疎通もスムーズです。
たとえトラブルが発生した場合でも、問題解決に向けて互いに協力しながら対処できるでしょう。
個人が孤立した環境で仕事をする働き方とは異なり、社員全員がしっかりと関係性を築いたうえで仕事に向き合えば、無駄が少なく生産性の高い業務遂行が可能になるはずです。
離職防止効果
2017年に内閣府が発表した勤労等に関する「子供・若者の意識に関する調査」によれば、若者が初職を離職した理由は次のとおりです。
- 43.4%「仕事が自分に合わなかったため」
- 23.7%「人間関係がよくなかったため」
- 23.4%「労働時間、休日、休暇の条件がよくなかったため」
【参照元:内閣府「子供・若者の意識に関する調査」2017年】
人間関係への不満はもちろん、個人が仕事に対して抱える不安や疑問が離職理由に直結していることがわかります。
こうした離職問題への対策としては、まず、個人を孤立させないこと、そのためには、社内コミュニケーションを活性化することが大切です。
コミュニケーションを取りやすい雰囲気は、信頼感の醸成につながり、仕事に関する相談や悩みを、周囲に打ち明けられやすくなります。
同僚が仕事で困っているとき、社員同士で気軽に助け合える関係性が構築できていれば、誰もが安心して働ける、離職率の低い職場となるでしょう。
情報共有の活性化
社内コミュニケーションが活性化すると、社員間の意思疎通に無駄なストレスやコストを使うことなく、情報共有が円滑に進みます。
情報共有が進めば、データ化が困難な顧客情報や、仕事上のノウハウを社内に行き渡らせることも容易になります。
チーム内の成果向上で連携強化
社内コミュニケーションが活性化されると、誰もが自由に意見を交換できる良好な人間関係を構築できるようになります。
さまざまな意見が共有されることで、これまでになかった新たなアイデアや、気づきを共有でき、新たなイノベーション創出への可能性も高まることでしょう。
こうして、チームとしての成果が向上すれば、その成果が社員個々のモチベーション向上につながり、チーム内の連携も強化されます。
社内コミュニケーションを活性化させるためのアイデア
社内におけるコミュニケーションを活性化させるにはどうすればよいのでしょうか。
効果的な方法としては、次の3つの方法が挙げられます。
【社内コミュニケーションを活性化させるために効果的な方法】
- 社内報の活用
- 社内イベントの開催
- 社内ブログの立ち上げ
それぞれのアイデアについて、詳しく見ていきましょう。
社内報の活用
社内報とは、社員同士が情報を共有したり、コミュニケーションを促進したりするための情報媒体です。
自社の最新情報のほか、社員へのインタビュー記事など、自社に関するさまざまなコンテンツが掲載されています。
主な役割は、「情報発信・共有」「社員のモチベーションアップ」「社員の意識改革」などです。
一方的な情報発信だけでなく、社員同士で情報を共有するムーブメントができると、自ずとコミュニケーションが創出できるというメリットもあります。
社内報によるコミュニケーション向上
社内報によって、部署や部門を超えたコミュニケーションの創出が期待できます。
自分の部署や部門以外の人とも広く交流できる社員もある程度存在すると思いますが、多くの社員は部署内でのコミュニケーションに偏りがちです。
そうした他部署とのコミュニケーションを取る機会の少ない社員が、社内報で他部署の社員のインタビュー記事に触れて、成功体験を共有することができると、他部署の社員とも仲間意識が生まれ、新たな交流が始まることも大いに期待できます。
会社から社員への情報発信・共有手段である社内報を、社員同士のコミュニケーションを築くツールとしても活用すれば、チーム内、ひいては会社全体の結束も強化されます。
社内イベントの開催
社内イベントは、業務外で社員同士が打ち解けとけるには絶好な機会です。
花見やボウリング大会などで楽しく関われる場を設けたり、社内の多目的スペースなどを利用して親睦会を行うことは、とても有効です。
業務上では関わりのない社員とも会話ができたり、今まで知らなかった同僚の一面が知れたりと、社員それぞれが新たな人間関係を構築するきっかけとなるでしょう。
社内ブログの立ち上げ
社内ブログは、社内報と同じく社内の最新情報や事業成果を紹介することで、社員同士のコミュニケーションを高め、社員のモチベーション向上にもつながることが期待されます。
ネット環境が整備されていれば、迅速な社内情報共有が可能になるため、即時性のあるツールとして便利です。
また、社内ブログを通じて情報収集を行い、PDCAサイクルを回すことにも活用できます。
リモート環境でもコミュニケーションを活性化させるツールを発見
コロナ禍を機に、リモート環境で希薄になった社員同士のコミュニケーションを活性化させ 、仕事の進捗状況をスムーズに共有できるようなツールの必要性が高まりました。
そうした課題に対して現在注目を集めているのが「バーチャルオフィスツール」です。
バーチャルオフィスツールとは
バーチャルオフィスツールとは、離れた社員同士がWeb上の疑似空間に集まり、まるで同じ空間で働いているかのように気軽にコミュニケーションをとることができるクラウドサービスです。
ここからはバーチャルオフィスツールの機能や導入メリットを解説します。
また、それによって今後可能となる新たな働き方などについても展望します。
- バーチャルオフィスツールの機能
- バーチャルオフィスツールの導入メリット
- バーチャルオフィスツールが拓く新しい働き方の可能性
以上の3つのポイントに着目しながら、バーチャルオフィスツールについて詳しく見ていきましょう。
バーチャルオフィスツールの機能
多くのバーチャルオフィスツールには共通して「コミュニケーション機能(通話機能)」「画面・資料共有機能」「座席・ルーム指定機能」が備わっています。
コミュニケーション機能については多くの場合、チャット・ビデオチャット・音声通話の3種類の機能が用意されています。
これらの機能を使い分けることで、気軽な声掛けから重要事項に関する説明まで、あらゆる場面におけるコミュニケーションがオンライン上で実現可能です。
画面・資料共有機能はパソコンの画面を相手とともに確認したい場合や、資料を一緒に見たい場合、自分の作成した書類に関して上司からチェックを受けたい場合などに役立ちます。
座席・ルーム指定機能では、社員それぞれが作成したアバターを使用し、仮想上のデスクや会議室を行き来することで業務を行います。
どこで誰と誰が会議しているかが視覚的に把握できるため、個人に声を掛けたい場合でもタイミングを正確にはかって行動することができます。
バーチャルオフィスツールの導入メリット
バーチャルオフィスツールは、SlackやChatworkなどのWeb会議ツールと異なり、常時接続されています。
相手のアバターをクリックするだけで音声通話ができるため、これまでより容易にコミュニケーションを取ることができます。
常時接続によって、在宅社員も適度な緊張感をもって仕事に取り組むことができるため、バーチャルオフィスツールをうまく活用すれば、出社時と同様の高い生産性が得られ、一段と効率的なリモートワークが実現できるでしょう。
バーチャルオフィスツールが拓く新しい働き方の可能性
コロナ禍を機にリモートワークが一般化した現在ですが、企業は今後もフレキシブルな働き方への対応を迫られることになりそうです。
バーチャルオフィスもそのためのツールのひとつであり、リアルなオフィスと柔軟に組み合わせることで、生産性の向上と無駄なコスト削減が図れます。
また、このようなフレキシブルな勤務形態の実現は、グローバル化が進行する現代に適応した働き方の参考となります。
社内のコミュニケーションはあらゆる動力源
コロナ禍で新たな問題として浮上してきた社員同士のコミュニケーション希薄化に対し、社内報のビジネスツールとしての役割が注目されています。
社内報を用いたコミュニケーション機会の創出が、仕事の生産性向上とチーム結束力の強化につながることが期待されているのです。
他方、リモートワークにおける社員同士のコミュニケーションを確保する方法として、バーチャルオフィスツールも普及し始めています。
今後はリアルとバーチャルを組み合わせたオフィスで、現代の社会状況に即した柔軟な働き方を実現し、より効率的な業務遂行を可能にするツールとして期待されます。
社内報やバーチャルオフィスツールなど、社内コミュニケーションを活性化するさまざまな手段を用いながら、生産性の高い職場環境を実現していきましょう。
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