社内報の表紙バリエーション10選
社内報の顔である表紙は、いかにたくさんの従業員の方々に手にしてもらえるか、いかに中面を開いてもらうかといった考えや想いのもと、会社ごとの事情を踏まえながら、さまざまな手法や工夫を施して作られています。
ただ、社内報の場合は、他社の社内報担当者との間で交流などがなければ、他社の社内報の表紙を見る機会は多くはありません。
そこで今回は、社内報の表紙はどのような見せ方があるのかを厳選し、10のバリエーションをご紹介してまいります。
表紙は読まれる社内報にするためのスタート地点
社内報の表紙は各社それぞれの考え方で作られていますが、いずれの場合も共通している考え方は、まずは表紙を見て読者である従業員の方が、社内報を手に取ること。そして中面に興味や関心を抱いていただくことです。
つまり、どの会社のご担当者も、社内報が読まれるかどうかのスタート地点は、表紙にあると考えられています。
① 特集と連動させる
② 職場紹介と連動させる
③ 製品やサービスのシーンを見せる
④ 中面の目次にする
⑤ フォトコンテストと連動させる
⑥ パラアートに協賛する
⑦ 季節のイラストや写真を載せる
⑧ ひとつのコンテンツとして扱う
⑨ 事業を象徴的に表現する
⑩ Web版や動画版の社内報に紐づける
① 特集と連動させる
これはすでに多くの会社で採用されている方法です。
見せ方としては、特集で使用している写真や表紙用に用意した写真を配置したり、特集のテーマをシンボリックなイラストにして表現したり、あるいは表紙の扉として、写真やイラストに見出しとリード文を載せたりします。
② 職場紹介と連動させる
これも多くの会社で採用されている方法なのですが、この方法を採用される際の意図は、先ほどの特集と連動させる方法とは少し異なります。
職場紹介と連動する表紙は主に、中面で紹介されている職場で働く人たちの写真を表紙に載せることなのですが、その意図としては、従業員の方々がたくさん紹介されている方が読まれやすい、見られやすいということや、仲間たちのがんばりを伝えるツールとしてのコンセプトを表紙で表現することにあります。
③ 製品やサービスのシーンを見せる
このパターンも多くの会社で採用されている方法ですが、最近では自社製品をかっこよく撮影して掲載したり、サービスの場合もそのシーンを魅力的に撮影したり、ホスピタリティ溢れる表情やポーズをとっていただいて撮影したものを掲載するなど、自社に対する誇らしさやエンゲージメントに少しでも寄与することを意図してつくられることが多くなってきています。
社内報で使用する写真をスマホを用いて撮影する方法についてはこちらへ
④ 中面の目次にする
ここまでは既に多くの会社が採用している方法をお伝えしてまいりましたが、ここからは比較的珍しいパターンについてご紹介していまいります。
まずは、表紙を目次にする方法です。
もちろん、表紙に目次を掲載する会社や、中面の記事の写真を散りばめて、その写真にコーナー名や見出しを配置する表紙にしている会社は多いのですが、ここでご紹介するパターンは、文字を主体とする方法です。
見せ方としては、特集タイトルやコーナー名といった文字を主体に、その文字にそれぞれの記事で使用している写真を小さく添えたり、写真やイラストなどは一切載せずに、文字だけでメリハリをつけてバランスよく、かっこよくデザインしたりします。
この方法は成功すると、他のツールにはない個性や独自性を示せたり、訴求力が極めて高い見せ方ができたりと、かなりの効果が期待できます。
⑤ フォトコンテストと連動させる
この方法も特集や職場紹介のように中面連動型の表紙の一つなのですが、違いとしては表紙を従業員参加型のコンテンツとして使用している点にあります。
まず、この表紙は社内報のコーナーとしてフォトコンテストがあることが前提となりますが、最近ではスマートフォンのカメラ性能が向上したために、たくさんの従業員の方が参加される傾向にあったり、画素数としても表紙での使用が可能なサイズで撮影できたりするばかりでなく、フォトコンテストは、社内報の人気コンテンツとしても、全く衰えることのないコーナーですので、読まれる社内報にするための手としても、そのコーナーの設置と併せて検討する価値はあるのではないかと思います。
⑥ パラアートに協賛する
社内報での社会貢献として、あるいは企業の姿勢や従業員への社会貢献への啓蒙として、表紙にパラアート、つまり障がいをお持ちのお子さまが描いた、創造性あふれる絵を掲載するという方法があります。
仕組みとしては、パラアートをレンタルする際の金額の一部が、障がいをお持ちのお子さまの支援にあてられるというものです。
ただ、そういった社会貢献という意図を超えて、子どもたちが描いた絵は人を惹きつける強いチカラがあるため、社内報の顔である表紙を華やかにしてくれたり、あるいは躍動感を醸し出してくれるといった、社会へのお役立ちだけではない効果を得ることができます。
⑦ 季節を感じる絵画や写真を載せる
季節感のある絵や写真を載せる方法は、社内報としては少し古典的なように感じがちですが、最近ではビジネスに対する、リベラルアーツの重要性が伝えられるようになり、改めてこのような季節感を感じる絵画や、季節を美しく彩った風景の写真を表紙に掲載し、中面や裏表紙でその解説を紹介するといった方法をとっている社内報が増えてきています。
⑧ ひとつの独立したコンテンツとして扱う
表紙も貴重な1ページであると同時に、最初に目にするページだという考え方のもと、表紙を一つのコンテンツとして扱っている社内報もあります。
基本的な考え方としては、冊子の冒頭という位置を利用して、お楽しみコンテンツにして、少しでもたくさんの従業員の方に手にしていただいたり、従業員参画型のコンテンツにして、注目度を高める点があげられます。
その例として、表紙に事業と関連するイラストで間違い探しを作成し、ご自宅に持ち帰ってお子さまと一緒に楽しんだりするといった使い方や、希望された職場の従業員の方たちにコスプレをしていただき、それを撮影した写真とともに、職場の簡易紹介を併せて掲載するといった方法などがあります。
⑨ 事業を象徴的に表現する
事業を通じた社会課題の解決の重要性が高まったり、それを受けて事業の社会的な意義を再定義する会社が増えるなかで、その浸透や啓蒙を図ることをねらいとして、社内報の表紙でそのイメージを伝えるといった方法が増えてきています。
この方法は特、にBtoBのメーカーやITなど、社会や産業の裏側や隠れた部分を支えている事業では、自社の製品やサービスが社会のさまざまなシーンで活躍しているけれども、それらをすべて伝えたり、写真で見せたりすることが難しい場合に効果を発揮します。
また、BtoCのメーカーでも、自社製品の機能や性能の高さや、競合製品との差別化ではなく、社会の課題解決といった認知を図る場合に、この方法が取り入れられたりします。
⑩ Web版や動画版の社内報に紐づける
最近は冊子やWeb、動画の社内報を運用する会社が増えてきましたが、Web版の社内報は紙版と違い、自ら見ようとしなければ見られないといった、いわゆるプル型のツールのため、あまり見られていないということが、社内報担当者の悩みとなっています。
そうした悩みや問題を解決するために、表紙にAR機能を埋め込むという方法をとっている会社があります。
ARは予め映像や音声、文字情報を誌面や写真、イラストなどに埋め込み、それを専用のアプリを用いてスマートフォンをかざしてスキャンすると、予め埋め込んでおいた情報が、バーチャルで誌面や写真、イラストの上に現れて、情報が伝わるという仕組みや仕掛けで、読者にとっては新しく興味を惹く体験となります。
この機能や効果を活用して、表紙をWeb版や動画版の社内報との連動を意図したビジュアルにしてAR機能を埋め込み、新しい体験を通じて従業員の皆さまを誘導するといった表紙にしている社内報もあります。
まとめ
今回は社内報の表紙のバリエーションについてお伝えしてまいりました。
ただ、社内報の表紙は、今回お伝えした活用方法や見せ方のほか、受け取り手である従業員の行動様式の影響との関係など、もっと読まれる社内報にするためにといった視点で突き詰めていくと、実はまだまだ奥が深く、開拓する余地が大きく、未知の可能性を秘めているページだと思います。
社内報ラボでは、そういった考え方や視点で、社内報の表紙の有効な方法などについて、引き続きお伝えしてまいりますので、是非ご期待ください。
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