社内報のリニューアル! 成功の秘訣は3つの視点
たくさんの会社の社内報制作をご支援していると、リニューアルの相談をいただくことがよくあります。「デザインを見直したい」「新しい企画のアイデアが欲しい」といった具体的なご要望の場合もありますが、「そもそもどのようにリニューアルを進めていけば良いのかわからない」というお悩みも多いです。それは、社内報の課題が見えていないことが原因かもしれません。
そこで今回は社内報リニューアルの進め方や、どんなことに気を付けているのかをご紹介します。
まずはリニューアルの「目的」を考える
社内報のリニューアルを考えるときに、もっとも大切なことは「目的」を定めること。つまり、「実現したい状態」=ゴールを設定することです。たとえば登山で考えると、目的が「体力づくり」「登頂時間」「登頂そのもの」なのかによって選択するコースや方法が変わるように、目的が定まると具体的に何をすれば良いのかも自然と明らかになります。目的が明確であればあるほど、リニューアルの効果も高まるということです。そして、明確な目的のためには、しっかりと課題を抽出することが大切です。
社内報の課題とは
社内報の課題は会社によってさまざまです。課題を見つけるためには、問題をたくさん洗い出してみましょう。
<問題>
- 読まれていない
- マンネリ化している
- 伝えるべき情報が伝えられていない
- 制作に協力してもらえない
- 掲載する情報が集まらない ・・・
このような問題をどのように解決したいかが、社内報のかかえている課題です。
<課題>
- もっと読まれるようにする
- マンネリ化を解消する
- 伝えるべき情報を伝え切る
- 制作の協力体制を構築する
- 情報を収集する仕組みをつくる ・・・
ここに挙げたのはあくまで例ですが、このように社内報の問題を洗い出し、その問題をどう解決したいのかを考えましょう。そうして出てきた課題をよく検証し、リニューアルの目的を定めましょう。
社内報のリニューアル事例はこちら
積水ハウス様 社内すべての「ひと」に貢献する媒体を創ることが使命
JFEスチール様 社内報を通じて「誰もが誇れるJFEスチール」の実現を目指す
「課題」を見つける3つの視点
課題を考えるときは3つの視点を持つことが重要です。
- 読者の視点
- 経営者の視点
- 担当者の視点
1. 読者の視点
担当者は自身で制作している社内報ですから、どうしても実際の読者とは見えているものが違うことがあります。そこで、「担当者」としての視点はいったん封印して「読者の視点」に徹してみましょう。
さて、読者の視点と一口に言っても、読者にはさまざまな立場の人がいます。たとえば、営業・開発・研究・生産など部門の視点、若手・中堅・ベテランといった年齢や社歴、また、独身者・既婚者・育児中・介護中など個人の環境など、さまざまな立場や状況の視点で考える必要があります。
1) 読者アンケート
こうした多種多様な立場、状況の読者の視点で課題を考える際に基準となるのが読者アンケートです。立場や状況別で回答の傾向を把握してみると、課題の発見だけでなく新しい企画のヒントにつながることもあります。
読者アンケートの作り方についてはこちらへ
2)直接聞く
次に、アンケートよりも実は大切なことが実際に「聞く」ということ。
読者アンケートは、回答率が良くなかったり、そもそも社内報を見ている人からの回答しかなかったり、意見に偏りがあることも事実。アンケートには反映されない読者の期待や不満は、実際に「聞く」方がよりリアルに収集できます。まずは、身近な人に「社内報読んでる?」「最近どの記事がよかった?」「社内で困っていることはある?」など聞いてみてください。回答があれば「それは、なぜか」をさらに掘り下げましょう。場合によっては耳に痛い意見があるかもしれませんが、それがリニューアルへの第1歩です。
2.経営者の視点
次に経営者の視点についてですが、この視点で洗い出す課題は、いわば会社の課題そのものです。
1)経営資料
確認するのは「経営理念」や「長期ビジョン」、「中期経営計画」など、明文化されたものです。まずはそれらから会社の目指している方向や課題を抽出しましょう。
2)直接聞く
ただ、経営者の視野は広く、思考は深いため、明文化された資料に経営者の考えや思いがすべて記されているわけではありません。やはりここでも「聞く」ということが重要です。
その際のポイントも、担当者としてではなく「読者として聞く」ということ。明文化されていない、経営者が社員に期待していることや会社のこれからへの思いを聞くことで、社内報の果たすべき役割が見つかるはずです。
3.担当者の視点
最後は、担当者としての視点です。
これまで制作していたなかで気づいていた問題をすべて洗い出してみましょう!
まとめ
今回は社内報のリニューアルに向けて、まずは目的を考えることと、そのために解決すべき課題を立てること、課題はどのような視点と考え方で抽出するべきかについてお伝えしました。
こうしたプロセスを経て「何を目的にリニューアルをするのか」という問いに答える一言を決めることが、リニューアル後の成功につながります。ぜひ、さまざまな視点から自社の社内報について見つめてみてください。
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