社内報の読者アンケートの作り方! 質問内容・項目事例つき
社内報は、従業員エンゲージメントを高める方法として有効な手段です。しかしながら、ただ発行しているだけでは効果は見込めません。そこで読者のニーズや閲覧状況を確認するために、社内報の読者アンケートを取るという方法があります。
本記事では、社内報の読者アンケートの必要性、作り方、アンケートに記載すべき項目、質問例などをわかりやすく解説します。読者アンケートを実施することで、より良い社内報を作成しましょう。
社内報の読者アンケートは必要?
社内報に読者アンケートが必要な理由は、大きく以下のとおりです。
・ 社内報への評価を確認するため
・ 閲覧具合を調査・確認するため
・ 企画を募集・改善するため
やみくもに社内報を作成していても、あまり効果を発揮できません。それゆえ社内報を読んだ社員から感想や意見をもらいながら、作成するたびに改善していくことが重要です。具体的には全体に対する満足度、コンテンツ、デザインや頻度、ページ数などに関して確認しましょう。
またアンケートを取るのは、社員の閲覧具合を確認するためでもあります。いつどこで誰と読んでいるのかをチェックします。社員の閲覧時間や状態を把握することで、社内報が読まれるシーンを想像しやすくなります。
また読者の生の声を聴き、社内報に掲載しているコンテンツは人気があるのか、どのような企画が求められているのかを確認したうえで、社員から企画の募集する方法もあります。これまでには思いつかなかった企画の立案や社員インタビューにつなげられます。
社内報の読者アンケート実施までの流れ
社内報の読者アンケートを作成する手順は、以下のとおりです。
1. 読者アンケート実施の目的を明確にする
2. 質問項目を決める
3. アンケートを実施する媒体を決める
4. アンケートを実施する
5. アンケートを回収し、集計する
6. 回答者への連絡・取材可否を確認する(匿名でなければ)
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
読者アンケート実施の目的を明確にする
まずはアンケートを実施する目的を明確にしましょう。アンケートから得たいものは何か、いつまでにどのくらいの回答数を得たいのか、どのように活かしていく予定なのか、などを具体的に考えていきます。
質問項目を決める
次に目的に沿って、質問項目を決めます。質問項目を決める際には、回答者にとってわかりやすく答えやすい内容で、そこまで回答時間がかからないように工夫しましょう。
アンケートを実施する媒体を決める
続いてアンケートを実施する媒体を決めましょう。Web媒体の場合はコストがかからず、回答者もすぐに答えられるメリットがあります。用紙やハガキの場合は確実にアンケートに答えてもらえるメリットがありますが、提出方法に関しては検討しなければなりません。
アンケートを実施する
アンケートを実施する媒体が決まったら、アンケートを実施します。回答期限を決めることで、回答率が高まります。次号にアンケート結果が反映できるように、適切な期限を決めましょう。
アンケートを回収し、集計する
アンケートを実施したら、アンケート結果を集計します。集まったアンケート内容から、社内報に対する社員の満足度や改善点を分析・把握していきます。また分析結果から、次号の社内報のコンテンツにつなげていきます。
アンケート結果によっては社内報をリニューアルも視野に入れる必要があります。
社内報のリニューアルの進め方やポイントについてはこちらへ
社内報読者アンケートに記載すべき項目
社内報の読者アンケートに記載すべき項目は、以下のとおりです。
1 導入文
1.1 アンケートの目的
1.2 回答にかかる所要時間
1.3 (匿名でのアンケートの旨)
2 社員の属性情報
3 質問項目
3.1 社内報の最終ゴールにつながる質問
3.2 社内報の閲覧状況・頻度
3.3 社内報への満足度
3.4 社内報コンテンツに関するニーズ
3.5 自由記述での意見や感想
導入文
アンケートのはじめには、社員が快く回答してもらえる導入文が必要です。その際に必須で書きたいのは、アンケートを行う目的と所要時間です。
社員もなぜアンケートに回答する必要があるのか、どのくらいの時間があるのかがわかると回答しやすくなります。また匿名でアンケートを行う際は、きちんと記載しておきましょう。
社員の属性情報
社内報の読者アンケートに限らず、アンケートを取る場合、年齢や役職によって回答に差が現れる可能性があるため、属性情報を聞いておくことが欠かせません。どのような層の意見を把握したいのかを踏まえて、属性を設定しましょう。
具体例としては、以下のとおりです。選択肢を選ぶ方法だと、集計しやすくなります。
・ 所属部門(人事部、技術部、総務部など)
・ 性別(男性、女性、回答しない)
・ 年齢(10代、20代、30代、40代、50代、60代、70代)
・ 役職(管理職、リーダークラス、一般職、事務職、派遣社員など)
質問項目
そのうえで質問項目に移ります。基本的にはアンケートを取る目的につながる質問を入れることが重要です。選択肢を選んでもらうようにすると、集計しやすくなります。ただ具体的に内容を聞きたい場合は、記入欄を設けておきましょう。
ここからは、質問項目の具体例をご紹介します。
【社内報の最終ゴールにつながる質問・選択回答例】
Q:社内報から得られるものは何ですか
・ 仕事へのモチベーションが上がった
・ 会社への愛着・誇りが高まった
・ 他の社員とのコミュニケーションのきっかけとなった
・ 他の部署に関する理解が深まった
・ 成果を出すためのノウハウや知識を得られた
・ その他(記述式)
【社内報の閲覧状況・頻度に関する質問例】
Q:社内報は読んでいますか?
Q:社内報をどこで読んでいますか?
Q:社内報は読むのにどのくらいの時間がかかりますか?
Q:(読んでいないと回答した人)読んでいない理由は何ですか?
【社内報への満足度に関する質問例】
Q:これまでの社内報に満足していますか?
Q:社内報の発行頻度は、どのくらいが良いと思いますか?
【社内報コンテンツに関するニーズに関する質問例】
Q:社内報で好きなコンテンツは何ですか?
Q:今後社内報で特集してほしいコンテンツがあれば、具体的に教えてください
【自由記述での意見や感想に関する質問例】
Q:社内報全体に関して、ご意見や感想があれば教えてください
最後に自由記述欄を設けるようにしましょう。
記入されないこともありますが、何か意見やコメントがある人は、何か書いてくれるかもしれません。
社内報読者アンケートで注意したいポイント
最後に社内報の読者アンケートを実施する際に、注意したいポイントを3つご紹介します。
回収率や閲覧率を意識する
社内報は、人に読まれてはじめて効果を発揮します。そのためアンケートを作成する際には、閲覧率を意識することが重要です。閲覧状況がわかる質問を入れるようにしましょう。またアンケートの回収率も着目してみてください。
アンケートの回収率が低い場合、そもそも社内報自体が読まれていない可能性があります。あるいは回答方法に問題があるのかもしれません。なるべく多くの人が回答しやすい媒体でアンケートを実施しましょう。
目的を明確にする
アンケートを実施するなら、目的を明確にすることが欠かせません。実施側から明確な目的が示されていなかったら、回答者も何をどのように答えたらよいのか混乱してしまいます。
社内報の閲覧情報の確認なのか、次号の特集のアイディア募集なのか、社内環境を同時に把握するものなのかなど、回答者にとってわかりやすいアンケートを作成しましょう。
社員がアンケートに回答するメリットがあるか
社員がアンケートに答えることで、何らかのメリットがあるということも重要な点です。優しく協力的な社員であれば、アンケートに回答してくれるかもしれませんが、忙しい人ばかりだと、多くの回答数が集まらない可能性もあります。
そのような場合は、ちょっとした懸賞品やプレゼントなどを提供することで、回収率アップを狙えます。ただしこれは、あくまで最終手段として活用することをおすすめします。
まとめ
社内報の読者アンケートは、必ず実施する必要はありません。必要に応じて活用することで、社内報の改善につなげられます。
いかにアンケートの回収率を上げるか、社員が積極的にアンケートに回答したくなるような工夫ができるかを考えていくことが大切です。
本記事を参考にしながら、読者アンケートの実施も検討してみてください。
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