Web社内報を活性化するポイント30 第二部 「読まれるためのポイント20」
Web社内法を活性化するポイントを、第一部と第二部に分けてお伝えしている「Web社内報を活性化するポイント30」の第二弾、「読まれるためのポイント20」をお届けします。
第二部:読まれるWeb社内報にするためのポイント
第二部 読まれるWeb社内報にするためのポイント
1. 文章の内容
2. 文章の量
3. 文章の読みやすさ
4. 文章の読み進めやすさ
5. 文章の読み心地
6. 文章の要点の汲み取りやすさ
7. 文章の構造
8. 文章の構成と流れ
9. パラグラフのボリューム
10. 小見出しの量と表現
11. ページのデザイン
12. ページの構成や展開
13. ページの長さ
14. 写真のバリエーション
15. 写真の見方のフォロー
16. キャプションの文字量
17. キャプションの読みやすさ
18. 作り手の熱量
19. 情報量の把握のしやすさ
20. 関連記事への誘導
11.文章の内容
このポイントは、読者である社員の皆さまにとっての記事の価値と言い表すことができます。当然ではありますが、何の価値もない情報をWeb社内報に載せることはありません。ただ、価値が何かを示せていないと、その記事は価値のない記事となってしまいます。記事を作るときは常に、この記事に載せる情報が、読者にとってどのような価値を持っているのかを考えながら作ることが、読まれる記事づくりのスタート地点となります。
12.文章の量
文章の内容が読者にとっての価値であった一方で、文章の量は読者にとっての負担となります。価値と負担はWeb社内報だけではなく、日常生活においても相対する関係にあります。押さえておくべきポイントは、負担が小さくなれば読まれるだけではなく、多少の負担が増えても、価値が遥かに高くなれば、読まれる可能性が生まれるという点で、論理的には「読まれる=価値/負担」という等式が成り立つという点。これは業務効率と業務品質とのバランスを考える上でも欠かせないポイントですので、Web社内報の記事作りや、読まれるための取り組みを考える際は、この等式を念頭に置きながら記事を作ることをお勧めします。
13.文章の読みやすさ
文章が読みやすいか否かも、読者の負担と関係しています。読みづらい記事は読者に多大な負担を強いるため、記事の内容に大きな価値があったとしても、読みづらい記事はその価値を一瞬で打ち消してしまう可能性があります。文章の読みやすさを考える際は、単に読みやすいか否かだけではなく、先ほどの「読まれる=価値/負担」の等式をもとに、読みやすさを高めることは負担を少なくすることであり、相対的に価値を高めることだと考えて、業務の効率と品質のバランスを考えながら取り組むことをおすすめします。
14.文章の読み進めやすさ
文章の読み進めやすさとは、負担を感じることなく最後まで読み通すことができる書きぶりかどうかを問うポイントです。一つひとつの文章が読みやすくても、それが記事として連なったときに、どこか歪さを感じると、読者は負担を感じて離脱する可能性があります。繰り返しになりますが、この点も「読まれる=価値/負担」の「負担」側の低減への取り組みとなります。
15.文章の読み心地
Web社内報に限らず、文章が最後まで読まれるか否かの重要なポイントの一つが「読み心地」だと言われています。読みやすい文章で、読み進めることに抵抗がない文章でも、長い文章になると、途中で飽きてしまう可能性があります。最後まで読まれる記事にするためには、文章を読むときの人の心の変化や、読み進める負担感の変遷を意識することも重要となります。
16.文章の要点の汲み取りやすさ
この点も文章の読み心地と同様で、読み進める過程で読者が「この記事で何が伝えたいのか」がわからないと、途中で脱落、離脱してしまいます。そうならないようにするために、文章の書き方はもちろん、記事の最初に要点を記すなど、読み手にとって要点が容易にわかるようにするといった読み手にとっての利便性も、読まれる記事にするために欠かせないポイントとなります。
17.文章の構造
文章の構造とは単語、文節、文、段落という、文章のなかの単位、あるいは単文、重文、復文、重複文といった、一つの文の立て付けのことを指します。読まれやすさについての重要なポイントは、単文、重文、復文、重複文の方で、単文が最も読みやすく、重複文が最も読みづらくなります。反面、単文の連続は単調で、重複文は読み応えがある文となります。大切なことは、記事のテーマやカテゴリーの性質に最適な構造を正しく選ぶことです。
18.文章の構成と流れ
文章の構成と流れとはいわゆる「起承転結」のことです。通常、文章は起承転結で書き進めていきますが、忙しい社員の皆さまにとって、この構造は負担になる可能性があります。特にニュース系の記事など、感情に響かせる記事ではない、報告や連絡を意図した記事の場合は、いかに速やかに「結」を示すかが読まれる記事にするためのポイントです。
19.パラグラフのボリューム
パラグラフとは記事の段落や節のことですが、Web社内報をはじめ、Webメディアの文章は、パラグラフを最適なボリュームにすることが、読まれるか否かを分けると言われます。これについても記事のテーマやカテゴリーによって、正しいボリュームはまちまちですが、一般的にWebの記事で読まれやすいパラグラフのボリュームは、3つ程度のセンテンスで構成された200字程度だと言われています。
20.小見出しの量と表現
小見出しは読み進めやすさや読み心地、文章の要点の汲み取りやすさなど、読まれるWeb社内報のための極めて重要な要素です。見られる記事にするポイントが見出しとサムネイルだとお伝えしましたが、読まれる記事にするためには小見出しが大きなウエイトを占めています。ただし、小見出しが多すぎると細切れの記事になるため注意が必要です。表現のポイントとしては、最初の見出しとトーンを合わせること。最初の見出しで読者の興味をつかんだまま、最後まで読者をエスコートするようなイメージで、トーンを揃えていくことが大切です。
21.ページのデザイン
Web社内報のデザインで注意することは、読みやすさを損ねないようにすること。記事の要点など、目立たせたい部分の背景に色や柄を配置したり、枠を設けたりすることは多いかと思いますが、それらを過剰にしすぎると、読みづらくなったり、どれが要点なのかがわからなくなってしまうため注意しなければなりません。また、最近ではスマホ閲覧ができるようにしているWeb社内報も増えてきましたが、色や柄をPCとスマホで同じように扱うと、PCでは読みやすいけれども、スマホでは読みづらいといったことや、あるいはその逆などもあるので、この点にも気をつけながらデザインすることが大切です。
22.ページの構成や展開
この点について重要なポイントは、改行やパラグラフ間の空白の行の扱い方、写真や図など、ビジュアル素材の配置です。改行や空白の行、ビジュアル素材は、読みやすさや読み進めるテンポ、スクロールするという読者行動に大きく影響します。ただ、他のポイントも同様ではありますが、最適な方法は一律ではないため、記事の最後まで心地よく、興味を惹きながら誘っていくための、最適な構成や展開を心がけて作成し、その効果を閲覧データでしっかり測りながら、最善策を探すことが重要となります。
23.ページの長さ
この点も読まれる記事にするための最適な答えを、実践しながら閲覧データを頼りに検証して、探り続けることが重要です。一般的には長すぎると読まれないと言われたり、長すぎる記事をページで分けると2ページ目以降の閲覧率が下がると言われたりしますが、最後まで読まれるか否かは、ページの長さだけが影響しているわけではありません。繰り返しになりますが、読まれるか否かは、読者である社員の方にとって、最後まで価値が負担を超え続けていることがポイントです。
24.写真のバリエーション
読まれる方が記事の最後まで読み進めるには、最後まで価値が負担を超え続けるとお伝えしましたが、その価値は記事の内容やその重要性、必要性だけではなく、有益感や期待感、読む面白味と言ったエモーショナルなポイントも含まれます。その、エモーショナルに影響するポイントが、文章のトーンの他に写真があげられます。記事は同じような写真が続くと単調な印象になり、読者を飽きさせる可能性がある一方で、バリエーションが豊かだと、読者は写真を追うようにスクロールして、記事の最後まで読むという行動が生まれます。
25.写真の見方のフォロー
写真には言語的な情報だけではなく、非言語的な情報を含めて、極めて多くの情報が含まれます。その結果、見る人の経験や価値観によって、その見え方は大きく異なる可能性があります。そのばらつきを抑えるために必要な情報がキャプション。読まれる記事にするためには、写真の見方をフォローするキャプションも、非常に重要な要素となる点を押さえておくことが大切です。
26.キャプションの文字量
キャプションは本文から独立した文章のため、本文を読む傍らでさらっと目を通すことができる程度の量が望ましいとされる一方で、流し読みする人を想定して、記事の概略や要点に触れることも重要です。文字量は極力少なくすべきなのですが、何の写真なのかだけを伝えるような、キーワード程度のキャプションではなく、意味を語れる1センテンス程度の文字量を持たせたほうが望ましいと言えます。
27.キャプションの読みやすさ
キャプションは写真を言語的に理解したり、認識することをサポートする文です。そのため、読み手に何かを考えさせるような複雑な文章は適しません。写真が目に入ると同時にキャプションも目に入り、その写真が語りかけていることや、その写真の見方が瞬時にわかる、誰にとっても読みやすい文章にすることがポイントです。
28.作り手の熱量
一般メディアは、すでにたくさんの方が興味や関心を抱いている可能性の高い情報を、ニュースバリューがあるとして取り扱うため、作り手の熱量を感じないものでも読まれる可能性があります。社内報はそういった情報とは逆に、社員の皆さまに新たに興味や関心を持ってほしい記事を取り扱う頻度が高く、そういった記事の方が重要性が高いことが特徴。社員の皆さまの意識の中に、まだ興味や関心がない情報を読まれる記事にするためには、作り手の熱量は欠かせない要因なのです。
29.情報量の把握のしやすさ
Web社内報の記事は最後までスクロールするか、最後まで読まなければ全体像や情報量がわからず、スクロールして全体像や情報量を把握するという負担や、スクロールを上下させるという負担を強いるため、離脱や脱落をされる可能性が飛躍的に高まります。
読まれる記事にするためには、社員の皆さまに強いる読むために必要な無意識の負担に着目して、いかにその負担を低減させるかを考えることは、極めて重要な取り組みの一つと言えます。
30.関連記事への誘導
読まれる記事づくりの前提は、Web社内報が社員の皆さまから有効で有益なツールだとの認識を持たれていること。その認識を作るためには、社員の皆さまの興味や関心に応えることがポイントとなります。関連記事やおすすめ記事を紹介するレコメンド機能は、社員の皆さまの興味や関心に応えられる機能でもありますので、このような機能をしっかり活用することをおすすめします。
まとめ
Web社内報を活性化する30のポイントを「見られる」と「読まれる」に分けてお伝えしました。Web社内報の運用にあたって、「なかなか見てもらえない」というお悩みと、「なかなか読んでもらえない」というお悩みが混在しがちですが、「見る」と「読む」には全く別の意識や感覚が読者の行為・行動に働きかけていると認識することで、そのお悩みの解消に向けて、一歩前進するのではないでしょうか?
今回お届けした全てではなく、いくつかのポイントだけでもお役に立つことがありましたら、嬉しく思います。
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第一部:見られるWeb社内報にするためのポイント
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