社内報のタイトルの付け方
社内報を作成するうえで欠かせないのが、タイトル。
どのようなタイトルがいいだろう……。ありきたりじゃつまらないし、だからといってあまりにも複雑すぎると、何を伝えたいのか分からなくなってしまう。
そんな風に悩んでいる方もいると思います。
ここでは、社内報作成時に知っておきたいタイトルの付け方の例を紹介。
面白いタイトル、読者の印象に残るタイトルを付けたいと思っている方は、ぜひご覧ください。
タイトル作成例
社内報のタイトルはどのように付けるべきなのでしょうか。作成例を見ていきましょう。
1.社名関連
社名+ニュース、社名+ジャーナル、社名+タイムズといった具合に社内報のタイトルに社名を付ける企業は多いです。
例えば、ABC株式会社の場合は、『ABC通信』『ABCニュース』『ABCだより』『ABCレター』といった具合です。
ダイキン工業株式会社の社内報は『ダイキンタイムス』、トヨタ自動車株式会社は『トヨタイムズ』、豊田通商株式会社は『Toyotsu News』ということからも、かなり一般的な手法であることが分かります。
社名をタイトルに使うことの一番のメリットは、その会社の社内報であることが、一目でわかること。
なかには、社名が長い会社もあると思いますが、その場合は、略称を用いるのも一つの方法です。
例えば、株式会社パブリック・クレディビリティだとしたら『パブクレジャーナル』といった具合。
ほかにも、スズラン電気株式会社で『スズラン』にするなど、社名の一部を社内報のタイトルにする場合もあります。
また社名は必ずしも日本語で書く必要はありません。
例えば鹿島建設株式会社の社内報は『KAJIMA』、株式会社IHIの社内報は『あい・えいち・あい』。
それぞれ社内報のイメージに合わせて、ローマ字やひらがなに変換しています。
ちょっと変わっているのがエイベックス株式会社の『xeva magazine』という社内報。
avexという社名が逆から書かれていて、これはこれで面白いです。
既存の印象に引っ張られることなく、社内報のイメージに沿って自由に変化させていきましょう。
2.社訓や企業理念など
社訓や企業理念などをタイトルに用いるケースもあります。
例えば、着実に前進していくことを社是としている企業であれば『一歩ずつ』。
お客様に笑顔で接客することを何よりも大切としている会社であれば、『笑顔』や『スマイル』。
佐川急便株式会社の社内報『HIKYAKU』は、会社が大事にしている“飛脚の精神”から取られています。
社内報のタイトルに社訓や企業理念を用いることで、会社が一番何を大切にしているかを内外的にアピールできます。
日頃社訓など忘れがちな社員も、社内報を見かけるたびに「うちの企業理念はこうだったな」と認識を新たにすることもできるでしょう。
ただし、企業理念だからといって、やたらと長すぎるタイトルを付けるのはNGです。
長すぎるタイトルは、表紙のデザインをするうえでも難しいですし、ほかのキャッチコピーなどが目に入りにくくなってしまいます。
何より覚えづらいと社員にも浸透しません。
長い企業理念や社訓だったとしても、そのなかで一番大事にしている言葉だけを抜き取るようにしましょう。
3.業務に関連するもの
業務内容に関連するタイトルを付けるのも一つの方法です。
例えば、セキュリティー会社であれば『Security』『Secure』『Guardian』なんてタイトルもいいかもしれません。
飲食業であれば、『Food』『パントリー』『ペイストリーズ』なんて言葉も、仕事内容を自然と思い浮かばせてくれるでしょう。
ホテル・旅館業であれば『Stay at』『旅のひととき』『ホスピタリティ』なども自社の業務のイメージを簡単に連想させてくれます。
また社名と業務の内容を組み合わせるという方法もあります。
例えば、IT会社のタマザキ株式会社だった場合、『タマIT』と組み合わせることで、会社名と業務内容の両方をなんとなく想起させることができます。
ほかにも、アサヒグループホールディングス株式会社の社内報『HOP!』はビールのホップと、社員の成長の第一歩である「ホップ ステップ ジャンプ」のホップがあけ合わさってつくられたタイトルです。
このように業務に関連する言葉をチョイスするのもいいでしょう。
4.社内報発刊の目的に沿った言葉を使う
そもそもなぜ社内報を発行しようと思ったのか。
その目的を社員に周知するためにも、タイトルに社内報発刊の目的に関連する言葉を取り入れるのもいいでしょう。
例えば、社員間の円滑なコミュニケーションを目的に発行された社内報であれば『コミュニケーション』『仲間』『TALK』などのタイトル候補が上がるかもしれません。
社内で大事な情報を共有するのであれば『Information』『Importance』『シェア』『想い』などの言葉を入れるのもいいでしょう。
社員間での絆を深める目的であれば『絆』『bonds』『リアン(フランス語で絆の意)』『つながり』などをタイトルにするのも一つの方法です。
実際、大日本印刷株式会社では、グループ全体で家族のように絆を深め合うことを目的に社内報を発刊していることから『DNP Family』というタイトルを社内報に付けています。
なぜこの社内報を発刊するのか。タイトル決めと同時に、改めて考え直してみるのもいいでしょう。
5.ポジティブなイメージの言葉を使う
会社や業務内容に関係なくても、ポジティブで明るく、思わず手に取ってしまいたくなるようなタイトルを付けるのもいいと思います。
例えば、会社の成功をイメージさせたいのであれば『SUCCESS』『成功』『前進』『ゴール』。
希望に満ち溢れた未来を想起させたいのであれば『希望』『ミライ』『FUTURE』『道』『輝き』などのワードを使うのもいいでしょう。
もっと情熱的なイメージを打ち出したいのであれば、『情熱』『FLAME』『炎』『RED』なんて言葉もいいですし、逆に企業のコーポレートカラーが青の場合、『BLUE』『蒼穹』『OCEAN』『SKY』などの言葉も、会社のロゴマークなどのイメージを想起させてくれます。
たとえば、株式会社永谷園ホールディングスの社内報は『躍進』、株式会社三陽商会の社内報は『High Touch』です。エン・ジャパン株式会社の社内報『en soku!』も、エン・ジャパンのエンと遠足のenをかけ合わせながら、遠足気分の楽しい社内の雰囲気を社外の人たちにも伝えています。
毎日働くなかで大変なことも苦しいこともつらいこともあると思います。
でも社内報を読むひとときくらいは、ホッと落ち着けるような、そんな明るい言葉をチョイスしていきたいですね。
6.ビジネスに関連する言葉を用いる
取引先も読むものだから、もっとビジネスライクなタイトルにしたいという意見もあるでしょう。
その場合は、ビジネスを想起させるようなタイトルもおすすめです。
『SUCCESS』『INOVATION』『アップデート』『飛躍』『飛翔』『アイディア』『革命』『REVOLUTION』などの言葉を使うのもいいかもしれません。
たとえビジネスに関するワードであっても、今流行りの言葉はあまり使わないほうがいいです。
というのも社内報は長く続ける前提で発行しています。
流行やトレンドワードはそのときは盛り上がるかもしれませんが、数年たつと「何でこんなタイトルにしたのだろう……」と思われてしまうかもしれません。
一口に社内報といっても、企業ごとに個性があります。
個人的な読み物などをメインとしている会社もあれば、決算報告や製品開発ストーリーなど社内の事柄にフォーカスしている社内報もあります。
「うちの会社の社内報は、取引先なども読む比較的硬派なものだから、できるだけそのイメージを植え付けたい」といった場合は、ビジネスのイメージを強くするタイトルを付けたほうがいいでしょう。
社内報はタイトルにもこだわろう
社内報のタイトルの付け方についてお伝えしました。
社内報のタイトルは自由に付けることができますが、タイトルがあまり面白そうでないと、読者も読もうと思いません。そのため、読者が思わず手を伸ばしたくなるようなタイトルにすることが大事です。
また会社の中には、社内報のタイトルを公募して決めるところもあります。さまざまな意見や提案が集まることでしょう。
集まったタイトル案の中から決定する際も、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。きっと社員の皆さんが思わず目を通したくなる一冊になると思います!
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