読まれるWeb版社内報の作り方15のポイント
Web版の社内報は紙版と比べて、たくさんの情報をスピーディーに掲載できるといったメリットがあります。一方で、紙版のようにデザインで読者の興味や関心を惹くことが難しいといったデメリットもあります。
今回の記事ではそのようなデメリットを克服するための工夫についてお伝えしてまいります。
読まれるWeb版の社内報にするために必要な3つのルール
Web版社内報は基本的に、上から下に読み進めていく縦スクロール型の構成になります。
また、紙版のようにデザインで読者を惹きつけることが難しい媒体です。
そのため、記事を最後まで読まれるようにするためには、
・読みやすくする
・見やすくする
・興味を最後まで惹き続ける
といった3点が基本ルールとなります。
以下では、この3点の具体的な取り組み方をお伝えします。
読みやすくするためのポイント
①見出しを目立たせる
②箇条書きを取り入れる
③枠を取り入れる
④シンプルなベースカラーを使う
⑤段落内で改行しない
⑥段落を短くする
見やすくするためのポイント
⑦段落の間を空ける
⑧マーカーや太文字を活用する
⑨文字サイズや色をそろえる
⑩ひらがな・漢字・カタカナのバランスを整える
⑪段落内で改行しない
興味を惹き続けるためのポイント
⑫文章を細かく切って小見出しを入れていく
⑬小見出しで文を引っ張っていく
⑭最初に結論を伝える
⑮写真を配置する場所をルール化する
⑯キャプションで写真の見方を誘導する
読みやすくするためのポイント
「読みやすくする」とは、読者が記事のテーマだけではなく書かれている内容まで、ある程度イメージしながら読めるようにする工夫となります。
①見出しを目立たせる
②箇条書きを取り入れる
③枠を取り入れる
④シンプルなベースカラーを使う
⑤段落内で改行しない
①見出しを目立たせる
読者が記事を開いたときやスクロールしたときに、大見出しはもちろん、中見出しや小見出し等の見出しが目に入ってくるようにすることがポイントです。
目立たせ方としては
- 見出しの文字を大きくする
- 見出しの文字を太くする
- 見出しと本文の間を拡げる
- 見出しの文字に色をつける
- 見出しの背景に色帯を入れる
が一般的です。
②箇条書きを取り入れる
Webに掲載する記事は社内報に限らず、記事ごとに目次を入れるといった工夫が効果的だと言われています。
もちろんWeb版社内報でも、記事ごとに目次をつけることで、その記事に記されている内容や全体像を記事の冒頭で伝えたり、読者の興味を惹きつけたりする工夫は非常に有効だと考えられます。
③枠を取り入れる
枠とはいわゆる「囲み記事」のこと。
冊子版でもじっくり読んでもらうことをねらった記事の場合は、長い文章のなかの要点を枠を設けて抜き出し、目立たせながら端的に伝えるといった編集を取り入れます。
Web版でも冊子版同様、目立たせたいポイントを枠で囲んで見せることで、読者に目に留めて欲しいことや、理解していただきたいことを、率直に伝えられるようになります。
④シンプルなベースカラーを使う
「読みやすくする」とはすなわち、読者が「読みづらい」と感じることを排除することでもあります。
記事を目立たしたり特徴をつけたりするために、記事の背景にカラフルな色を入れたくなることもあると思いますが、Webは色が紙よりも強く目に入りますので、背景に色を入れてしまうと、文字が非常に見づらくなります。
記事の背景はできれば白、あるいは薄い色に留めることが、読まれる記事にしたり、記事の途中で読者が離脱することを防ぐ上では、極めて重要です。
⑤段落を短くする
読みやすい記事の特徴の一つとして、文章の流れにリズムを感じるという点があげられますが、見た目にもリズムが感じられると、最後まで読まれやすくなります。
特にWebの場合は流し読みやナナメ読みをする方が多いため、段落を紙よりも短めにして、段落間に間を設けていくと、記事の読みやすさが各段に高まります。
見やすくするためのポイント
「見やすく」するためのポイントは、「読みやすく」するためのポイントと非常に近い内容ですが、特にパッと見たときの印象を良くしたり、流し読みやナナメ読みをする方にも情報が伝わりやすくなる工夫についてお伝えします。
⑥段落の間を空ける
⑦マーカーや太文字を活用する
⑧文字サイズや色をそろえる
⑨ひらがな・漢字・カタカナのバランスを整える
⑩段落内で改行しない
⑥段落の間を空ける
情報は適度に区分けすることで心地よい間が生まれ、断然見やすくなります。
この点は「読みやすく」するためのポイントでお伝えした、見出しと本文の間を空けるという方法や枠を設けるといった方法と近しく、読者の目は文字を1行ずつではなく複数の行を捉えているという点と関係しています。
⑦マーカーや太文字を活用する
Webの記事は単調になりがちで、流し読みやナナメ読みをする方もたくさんいらっしゃいます。
そういった方にも注目点を見やすく伝えるために、文中のポイントとなる箇所をマーカーや太文字にして強調することで、見やすく伝わりやすい記事にすることができます。
⑧文字サイズや色をそろえる
ブログなどでも、文章の中で強調したい箇所の文字を大きくしている記事を見かけることがありますが、文章の途中で文字のサイズを変えると、読む流れやリズムが崩れ、一気に見づらくなります。目立たせたい箇所は、文字サイズを大きくするのではなく、先ほどお伝えしたマーカーや太字にすることをおすすめします。
⑨ひらがな・漢字・カタカナのバランスを整える
漢字が多すぎると全体的に硬くて重い印象の記事になります。それに対して、ひらがなやカタカナが多く漢字が少ない記事は、意味の区切りがわかりづらくなり、見た目にも締まりがなく、ダラダラとした印象になるため、見づらい記事になってしまいます。
⑩段落内で改行しない
読者は文章を一行ずつ丁寧に追い続けるわけではなく、複数の行のまとまりをとらえながら読み進めていきます。段落内に改行を入れてしまうと、記事にまとまりが感じられず、バラついて見えてしまい、見づらさを感じるようになります。
興味を惹き続けるためのポイント
最後は読者の興味を惹きつける、読者を最後まで飽きさせないようにする工夫についてお伝えします。
⑪文章を細かく切って小見出しを入れていく
⑫小見出しで文を引っ張っていく
⑬最初に結論を伝える
⑭写真を配置する場所をルール化する
⑮キャプションで写真の見方を誘導する
⑪文章を細かく切って小見出しを入れていく
小見出しは読者に文章の内容を端的に伝える役割があります。読者は文章を読み進めるなかで、無意識に次の小見出しを見て、今読んでいる文章の意図を読み取っていきます。
一般的には3~5段落に一つの割合が効果的だとされています。
⑫小見出しで文を引っ張っていく
先にもお伝えしましたが、読者は小見出しをたよりに文章の意図を捉えながら読み進めていきますが、それと同時に小見出しを読者の好奇心に応える表現で綴っていくことで、読者を飽きさせることなく、興味を感じていただきながら、最後まで読み進めていただける文章にすることができます。
⑬最初に結論を伝える
ポイント読みをする方が多い点がWebの記事の特徴のひとつ。そのため、記事を最後まで読み通していただくことだけではなく、記事を通じて伝えたいことを伝えるためには、結論から書いていくことが効果的。PREP法という結論、理由、具体例、結論という流れで書くといったことも推奨されています。
⑭写真を配置する場所をルール化する
画像は情報やイメージを視覚的に伝えるばかりでなく、記事にリズムやテンポを与えながら、読者の興味を引っ張っていくという効果もあります。記事内で画像が一定のテンポで配置されていると、記事に動きや流れが生まれ、最後まで読み進めていただきやすくなります。
⑮キャプションで写真の見方を誘導する
写真には言葉では伝えきれない情報や、表現しきれない情報がたくさん含まれます。それらの情報を読み取る手助けとなるのがキャプションです。キャプションで写真の見方を適切に伝えることで、読者の興味や好奇心を引き立てていくことで、その記事は最後まで読まれるだけではなく、読者の印象や記憶に残る記事にすることができ、読者の「読んで良かった」といった満足度にもつながっていきます。
まとめ
今回の記事ではWeb版の社内報の文章について、書き方のテクニックではなく、体裁のテクニックとして、読みやすくする方法、見やすくする方法、興味を惹きつける方法についてお伝えしました。Web版の社内報は冊子版のように、デザインで読者の関心を惹くことは難しいのですが、そうしたなかでも読まれる記事にするための工夫は決して少なくはありません。ぜひトライしてみてください。
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