社内報コラム

読まれる社内報を作るために身につけておきたいスキル

読まれる社内報を作るために身につけておきたいスキル

読まれる社内報を実現させるためには、原稿作成や進行管理といった業務スキルの他、企画や編集、デザインなど、媒体づくりに関するさまざまなレベルのスキルが必要となります。

当記事では、読まれる社内報にするためのスキルをテーマに、社内報の価値を高めるためのノウハウを幅広くお伝えしてまいります。

社内報制作には多様で多階層的なスキルが必要

社内報制作に必要不可欠なスキルといえば、まず企画や編集、執筆、デザイン、撮影が上げられますが、ほかにもWebサイトの開発や運用に関するスキルや、動画の撮影&編集に関するスキルなども必要になってきています。

また、社内報は会社と人における、さまざまな「関係性」の問題や課題解決を目指す情報ツールです。本来の目的に立ち返ると、経営層の戦略策定やプロジェクトマネジメントといったスキル、一人ひとり異なる価値観やマインドなどの「情緒」が大きく影響する、不明瞭で不確実な問題やテーマに対応するための、情報収集や分析、抽象化といったスキルが求められます。

社内報専門の会社や業務委託にも一定のスキルが求められる

社内報担当者は、一般的に制作は少人数で賄っていくため、当社のような社内報の制作~運用まで幅広くサポートする会社や、デザイン会社、Webや動画の専門会社との連携などでスキルを補完したり補強したりします。

社内報制作に関する全般的なサポートを行う会社と連携する場合でも、デザインやWeb、動画などの制作業務を委託する場合でも、上記でお伝えしたようなスキルなど一定の認識や理解を持ち合わせていないと、スムーズかつ効果的な連携はもちろん、委託した内容が適切に実行されているかどうかを判断したりすることができないといった問題も生まれます。

こういった問題をクリアするために、ディレクションやプロデュース、ファシリテーションといったスキルが必要となります。

社内報制作はビジネスのスキル獲得に極めて有益な仕事!

ここまで社内報制作には多種多様で多階層的なスキルが必要だとお伝えしてきましたが、総括すると、業務的なスキルは「伝える」ためのスキルで、戦略策定や情報収集、分析、抽象化といったスキルは、さまざまな問題を「解決する」ためのスキル。そして、プロジェクトマネジメントやディレクション、プロデュースなどのスキルは、新しいことを生み出す「創造する」ためのスキルです。

社内報制作は、1カ月~数カ月といった比較的短め期間に、さまざまなスキルを駆使しながら前進させていく仕事です。

こういった点を捉えると、社内報制作はビジネスに求められる有益なスキルについて、繰り返し何度もチャレンジすることができる、ビジネススキルを高めるためのトレーニングの機会となります。ぜひそういった観点で取り組まれると、社内報制作はビジネスパーソンとして成長するための可能性が秘められた、極めて稀な業務だと考えることができると思います。

社内報制作に欠かせない「伝える」ためのスキル

「伝える」ためのスキルは、社内報というメディアを創り出すために必要なスキルです。

けれども、それらを「知識」として得ておくことは、読まれる社内報を作る上でも、社内報制作といった業務の生産性や効率性を高める上でも有効で有益です。

そのような観点で、ここでは「伝える」ためのスキルについて、その概要や意義をご紹介します。

企画スキル

現状に対して新たな何かを始めたり、改善したり、あるいは創り出したりするためのアイデアや構想を、必要性や実現性などを考えて具体的な方法論を導き出す技能のこと。

編集スキル

意図する方向に人の意識を変化させることを目的に、さまざまな情報を、目的に見合った最適な秩序を与えて整理整頓する技能のこと。

デザインスキル

色、形状、空間や、文字、写真などの、言語・非言語の素材を用いて、意図する方向に人の意識を変化させることを目的に、視覚的な設計を行う技能のこと。

インタビュースキル

企画の意図に沿って、インタビューの対象者(インタビュイー)から生の情報を聞き出すとともに、インタビュイーの「潜在意識」や「自分の言葉」を引き出す技能のこと。

執筆スキル

インタビューや寄稿、資料をもとに、定められた文字数のなかで、企画で示された目的を実現するための方法や着想を駆使して文章化する技能のこと。

写真撮影スキル

デザインに示された企画の意図や目的を実現するための方針に基づき、被写体の表情や情景を、最適な構図や光量、深度を設計して画像化する技能のこと。

Web編集スキル

インターネットにおけるコミュニケーションに関するテクノロジーの知識や、編集、デザインなど、メディアを用いた情報伝達、コミュニケーションに関する技能など、Webを目的や意図に基づいて最適化し、活用する技能のこと。

動画スキル

映像、音声や音楽、テロップ等の文字や図形、色といった構成要素を踏まえ、目的の実現に向けた最適なシナリオを設計し、撮影、編集、演出の方法を選定するとともに、効率的な撮影計画を立て、実践する技能のこと。

社内報の運用に欠かせない「解決する」ためのスキル

ここまでお伝えしました「伝える」ためのスキルが、読まれる社内報にするためのスキルだとすると、ここからお伝えする「解決する」ためのスキルは、社内報の価値や効果を高めたり、社内報の制作に関する業務の生産性を高めるための、社内報や社内報の制作業務のレベルアップのためのスキルとなります。

戦略策定スキル

戦略とは本来、戦況と自軍の態勢を把握して、戦に勝つべくして勝つための策を立てることを指します。つまり戦略策定スキルとは、確実かつ最速で目的の実現させるために、「何をすれば」、あるいは「どのようにすれば」ではなく、「どの方向ならば」あるいは「どの立ち位置ならば」といった観点で、現在の状況と状態を正確に捉え、最善の道筋を幅広く探り、最適解を出す技能のことです。

問題解決スキル

目的を確実かつ最速で実現させるためにあるさまざまな問題に気づき、それらの問題をクリアするための課題を適切に示し、その課題の解決策を考えて実行し、解決することができる一連の技能のこと。

情報収集スキル

限られた時間の中で、判断に役立つ必要最小限の情報を見極め、必要とする情報を得ることができる対象や場所、手段を選定し、優先順位の高い情報から順番に集めていくことができる技能のこと。

分析スキル

分析とは、複雑かつ曖昧な情報や物事を要素や成分に分け、その構成などを明らかにすることであり、分析スキルとは、集められた情報やデータの内容を一つひとつ見定め、さらにそれらの関係性を見出し、価値のある情報や知見を導き出す技能のこと。

資料作成スキル

戦略や問題解決策、構想、企画、アイデアなど、発案したことを周囲に伝えるにあたり、相手が望ましい方向に動いたり、判断を下したりするといった、説得力や納得感が得られる書面を設計し作成する技能のこと。

読まれる社内報にする「創造する」ためのスキル

ここからお伝えする「創造する」ためのスキルは、社内報を組織やチームで作成、運用する、組織力を最大化するために欠かせないスキルとなります。

当然ではありますが、これらのスキルは多種多様なスキルや高度な専門スキルに加えて、豊かで幅広い経験を融合することによって成り立つハイレベルなスキルです。

いずれも技術的なスキルとは異なり、まずはこういったスキルがあること、こういったスキルが有効、有益であることを認知し、意識すること、そして日々模索しながらも試してみることが、これらのスキルを獲得することに直結するからです。そして、失敗と反省と、新たな知識や知見の修得による改善を繰り返すことで、確実に身についてくるスキルなのです。

このような点を踏まえて、「創造する」ためのスキルについてお伝えします。

プロデューススキル

目的やそのための戦略、構想など、目指すゴールを描き、実現させるための方法や計画を策定し、実行するために必要な役割を見出し、そのための人を集め、モチベートさせながらゴールへと導くための一連の技能のこと。

ディレクションスキル

目的やゴールに向けて、状況や状態を適切にとらえて判断し、指示を出したり指揮をとったり、あるいは不足しているリソースの補充を行ったり、補強のために必要かつ最適な人を選定したりして、プロジェクトの状態を最適化する一連の技能のこと。

ファシリテーションスキル

目的やゴールに向けて、さまざまな立場や役割、価値観で構成されるプロジェクトメンバーの意思統一を図ったり、発案や意見を促したり、意思疎通を円滑にしたりするなど、メンバーの創造性や専門性をもって生産性を最大化するための一連の技能のこと。

プロジェクトマネジメントスキル

目的やゴールの実現に向けて策定した戦略や問題解決策などを、組織的に実行可能な計画にするとともに、その計画に基づいて、組織を適切かつ円滑、柔軟に管理・運用をする技能のこと。

まとめ

今回は社内報制作に必要なスキルや、有効・有益なスキルについてお伝えしました。

もちろん、社内報制作に関する有意義なスキルはたくさんありますし、お伝えしたスキルについても掘り下げていくと、その他のさまざまなスキルがあってこそ修得や獲得が可能となるものもたくさんあります。

そうしたなかで、まずは読まれる社内報や価値の高い社内報をつくるために、優先度や重要度の高いスキルについてお伝えしました。

ぜひ、この情報を糸口にして、読まれる社内報や価値の高い社内報をつくるきっかけのお役に立てると嬉しく思います。

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