1年に1度のありがたさ
一年に一度、伊勢神宮に参拝をするのがこの7年のルーティンである。初めて参拝に訪れたのが2017年なので、今年で7回目を数える。特に信心深いわけではないし、寺社仏閣やその歴史に明るいわけでもないが、あるきっかけから始めた参拝は毎度、7回目の今回も、少しだけ特別な参拝法と相俟って心が洗われる思いだ。
良く知られた話しではあるが、伊勢神宮に限らず神社には何かをお願いするために上がるのではなく、お礼、感謝を述べるために参拝すると言われる。
自分で書くと何とも面映ゆくてキレイごとのよう聞こえるのだが、私が参拝に行っているのも、また今年も会社が継続できています、ここに来ることができました、健康でいられます、のお礼をしに行っているだけなのだ。ただそれだけ。でもそれで十分だと思っている。
参拝に大きな意味を見出す必要もなく、何かに必要とされ、何かによって生かされていることを、年を重ねることによってより感じるのか、自分がいかに恵まれ、それだけでありがたいと思え、それをお礼しに行くだけ。でもこうしてあまり構えることなく、信心深くもない男が気楽にお礼を述べに行ける参拝は、きっと日本のおおらかな信仰感にもマッチしているだろうし、神道も仏教も他の宗教も共存できている国ならではのスタイルなのだろう。
もちろん鷹揚に受け入れられていると感じながらも、私もできれば静謐としていて凛とした空気感を味わいたいので、8時には外宮に向けて出掛けるようにしている。さすがにまだこの時間であればそれほど混んでいないし、砂利を踏む自分の足音も心地よく聞こえてくるので、雰囲気に浸りたい場合は早めの朝がおススメ。
ついでに門前の赤福内宮前店も、午前中であれば空いているので座って「盆」(赤福+番茶のお盆)も楽しめるからなおさら。参拝が終わると、今年も参拝できたことを皆さまに感謝、そして翌年もここに来られますよう日々真剣に生きていこうと、不思議なもので本当に感じるのだ。
言わずと知れた人気スポットではあるが、皆さんも毎年お礼をしに伊勢に運ばれてはいかがか。